火山が二つの大陸を繋ぎ生まれた多様性!グアナカステ保全地域

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「さあ、今日も世界遺産の時間がやってきましたよ!」
(#^.^#)「今日は中米コスタリカ世界遺産、グアナカステ保全地域や。カリブ海と太平洋に挟まれた中米コスタリカの北西部にグアナカステ保全地域はあるんやで(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ここには世界でも類を見ないほど多くのユニークな動物たちがいるみたいですよ!」
(#^.^#)「今日は不思議な動物が集まる中米コスタリカの火山地帯を探検するで~♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「はいっ!」

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(#^.^#)「コスタリカには美しい海岸が続いているんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「太平洋に面した広大なビーチですね!」

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(#^.^#)「巨大な白い岩が海に浮かんでいるやろ?あれは魔女の岩と言われているんや。その昔、風が吹くと不気味な音が響いたことから名付けられたそうやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「名前も形もカッコいいですね!」

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(#^.^#)「ところ変わって太平洋から内陸へ向かうで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「グアナカステ保全地域には森と山脈が広がっていますね!」

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(#^.^#)「山脈の中で最も高い山がこのリンコン・デ・ラ・ビエハや。標高は1916m。ここには火口に水が溜まった湖、火口湖があるんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「湯気がもうもうと立ち上ってますね…すごく熱そうですよ!」

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(#^.^#)「いい湯加減とはいかなさそうやな…。山の中腹には地熱地帯もあるんや。ここも地下から湧き出した水が沸騰しているみたいやな(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「こちらでは泥が沸き立ってますよ。ここは活発な火山地帯なんですね!」

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(#^.^#)「今も活動を続ける火山が標高2000m近い山脈を始めとするグアナカステを生んだんやで。300万年以上前、アメリカ大陸は南北に分断されていたんや♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「その後の火山活動で海底が隆起してグアナカステを含む中米ができたのですね!」
(#^.^#)「二つの大陸が繋がったことで北米と南米からいろいろな動物がやってきたんや。せやから香川県ほどの面積しかないグアナカステに33万種以上という驚くほど多くの生物がいるんやで(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「南米大陸から来たのはサルの仲間ですね!」
(#^.^#)「これはクモザルやな。木から木へと渡りながら木の実を探し食べているんや」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「こちらはホエザルのオスですね!」
(#^.^#)「喉の辺りが膨らんでいるやろ?あれは声をよく響かせるためやで。その独特の鳴き声で縄張りをアピールしているんや♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ホエザルのメスと赤ちゃんがいますよ。仲睦まじい親子ですね!」

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(#^.^#)「もちろん北米大陸から来た動物もいるんやで。そのうちの一種がハナジロハナグマや。群れを作るのはメスで大人のオスは単独で生活しているんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「尻尾を立てて餌を探す姿がかわいいですね!」

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(#^.^#)「臆病だからわずかな物音にもとても敏感なんや。でも、すぐに安心するんやけどな♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「鼻先で落ち葉をブルドーザーのように掻き分け優れた嗅覚でミミズや虫などを探し当てて食べてますね!」

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(#^.^#)「北米からはこのオジロジカもやってきたんや。そして南米からの動物はサルの仲間だけではないで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「恐竜の生き残りがいますね!」

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(#^.^#)「ちがう…(^^;イグアナや。体長は1m。なかなかの大物やな。それから木の実を食べるネズミの仲間、アグーチも南米からやってきた動物なんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「アグーチは森の木を増やすのに一役買っているそうですよ!」
(#^.^#)「アグーチは賢い動物なんや。お腹がいっぱいになると木の実を土の中に隠すんやで(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「でも、埋めたまま忘れてしまったり天敵に襲われてそのまま置き去りになったりするんですよね?何だか親近感がわきますね!」
(#^.^#)「ま、まあそれは置いといてやな…その木の実が芽を出しやがて大きな木に成長するんや。もちろんアグーチだけではなく南北から集まった様々な動物が木の実を食べて種を森にばら撒いているんやで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「生き物のおかげでグアナカステの森は豊かになったのですね!」
(#^.^#)「その大地を産んだのが火山なんや。さあ、再び森から海へいくで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「はいっ!」

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(#^.^#)「グアナカステには不思議な海岸があるんや。森だけではなくこの海も世界遺産なんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「海には巨大な岩があちこちにありますね!」

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(#^.^#)「これは火山活動で海底の堆積岩が隆起し海上に現れたものやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「グアナカステの海には驚くほど多くの魚が生息していますね!」

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(#^.^#)「水は濁っているんやが…それは魚の餌となるプランクトンが豊富な証やで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「どうしてこんなにプランクトンが多いのですか?」

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(#^.^#)「山から常に吹き下ろす強い風は森を抜けて海に達するんや。その風によって海面近くの水は沖へどんどん流されていくんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「その代わりに深海からミネラルを多く含んだ海水が湧き上がってくるのですね!」

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(#^.^#)「その栄養分がプランクトンの多い豊かな海を生んだんや。サンゴもよく育つんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「あそこ…ウミガメがいますよ!」

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(#^.^#)「ヒメウミガメやで。グアナカステにはヒメウミガメが産卵のために大挙して押し寄せる海岸があるんや。それはもの凄い悪路を車で行き、さらに歩いて一山越えた先にあるんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「それがこのナンシテ海外ですね…長さが1kmほどの小さな砂浜ですね!」

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(#^.^#)「この海岸は夜になると産卵のために一斉にメスが集まるんや。一年で十日ほどしか見られない貴重な光景やで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「一斉に…ってわりには少なくないですか?」
(#^.^#)「多い時はこんな感じなんやで(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「辺り一面カメだらけですね!これ、何頭ぐらいいるんですか?」
(#^.^#)「1万頭ぐらいは集まるそうやで。メスは後ろ足で器用に穴を掘り多い時は100個も卵を産むんや。産卵には1時間以上かかるんやで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「砂浜にはウミガメが歩いた跡が無数に残っていますね!でも、どうしてウミガメは一斉に集まることができるのですか?」
(#^.^#)「理由はよく分かってないんやが…ヒメウミガメにはお腹に小さな穴が2つあるんや。その穴からフェロモンを出しているのでは…と考えれれているんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ウミガメたちはお互いにその匂いを嗅ぎ付けて集まっているのですね!」
(#^.^#)「こうまでして集まるのは産卵がヒメウミガメにとって命がけの行為だからなんや。その理由は海沿いの森に行くと分かるで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「カメの死骸があちこちにありますね…」
(#^.^#)「森にはジャガーが住んでいるんや。これはジャガーが食べたウミガメやで。海の近くに住むジャガーは砂浜でウミガメを捕まえると一旦森まで運んで食べるんや」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ウミガメって美味しいんですか?」

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(#^.^#)「…(^^;食べたことがないから分からんわ。ただ、陸に上がったウミガメを捕まえるのは訳がないからな(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ウミガメの卵は約2ヶ月で孵化するみたいですね!」
(#^.^#)「大人になれるウミガメは1%もおらんのや。ヒメウミガメが一斉に産卵するのは子ガメの数を増やして少しでも子孫を残すためと考えられているんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「厳しい世界ですね…」

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(#^.^#)「またまた海から森に入るで~(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「またですかぁ~( ゚д゚)」
(#^.^#)「果たしてそうかな?」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「むむっ…砂漠に生えるようなサボテンがニョキニョキ生えてますね!」
(#^.^#)「グアナカステの太平洋側の森は乾いた森なんや。そこには不思議な生き物が住んでいるんやで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「頭が落花生のような形をしてますね…しかも頭の模様がワニの横顔ですよ。すごく不思議な昆虫ですね!」
(#^.^#)「実は目はここにあるんや。鳥などの外敵に襲われそうになると羽を広げて目玉模様で威嚇するんやで。更にスカンクのような臭い匂いを放つこともできるんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「一方でなるべく目立たないことで身を守る生き物もいますね!」

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(#^.^#)「風に揺れる木にとまりじっと動かず枝になりきっている鳥やな。夜行性のキタタチヨタカやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「顔は右を向いて目を閉じていますね!」
(#^.^#)「反対側から見ると木に刺さっているようやな(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「あっ、一瞬だけ目を開けてくれましたよ!」

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(#^.^#)「そしてこの乾いた森を象徴しているのが森の一角にある奇妙なサボテンの林や。これはグアナカステの固有種なんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「砂漠に生えるようなサボテンが森の中にあるんですね!」

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(#^.^#)「サボテンが生えているのはこの森が極度に乾燥しているからや。太平洋側は半年も雨が降らず葉が落ちている木もあるんやで。この森は世界でも珍しい熱帯乾燥林なんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「どうしてこんなに乾燥するのですか?」

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(#^.^#)「この地域は12月から乾季になるんや。カリブ海からの湿った風は山脈に吹き付け山で大量の雨を降らせた後、乾いた風となって太平洋側の森に吹くんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「それでこんなに乾燥するんですね!」

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(#^.^#)「こんな植物もあるんや。熱帯乾燥林に特徴的な木でガンボリンボ…裸の人という名前なんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「これはイエローカードですね…2枚で退場ですよ!」
(#^.^#)「…(^^;か、乾季になると水分が蒸発しやすい葉っぱは落葉するんや。さらに乾燥が進むと樹皮も禿げ落ちるんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「露になった幹は緑色ですね!」

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(#^.^#)「幹には葉緑体が含まれているんや。この幹で光合成をするんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「乾季を乗り越えるための巧みな戦略ですね!」

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(#^.^#)「身軽に木を渡っているのはノドジロオマキザルやで。普段は木の実や虫を食べているんや♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「枝の皮を歯で器用にむき始めましたよ!」
(#^.^#)「乾季に食べ物がなくなると枝の芯の部分を食べることもあるんや。33万種以上という多様な生物、世界でも珍しい熱帯乾燥林などの独特な生態系が見られることからグアナカステ保全地域は世界遺産になったんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「火山が造った海と森に今日も風がかけわたりますね!」

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過去記事へのリンクは(五十音順)こちらです꒰◍ᐡᐤᐡ◍꒱

takanasuougi.hatenablog.jp

九州がすっぽり入る広さ!カナダの極北にあるウッドバッファロー国立公園

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「今日もやってきました!世界遺産の時間ですよ~!!」
(#^.^#)「今日はカナダのウッドバッファロー国立公園や。この公園はカナダの北西部にある北米大陸最大の国立公園なんやで。面積は44,807㎢もあるんや(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「九州が44,512㎢だから…すっぽり入っちゃいますよ。すごく広いですね!」
(#^.^#)「その名はウッドバイソンのかつての呼び名や。陸の生き物としては北米大陸最大で大きいものは1トンを越えるんやで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「小錦さんもビックリですね~!」
(#^.^#)「200年ほど前までは北米大陸全域に6000万頭もいたんや。せやけど乱獲で激減してな…彼らを絶滅から救うために作られたのがこの国立公園なんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ここはウッドバイソンの最後の砦なのですね!」

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(#^.^#)「そんなウッドバッファロー国立公園は北極圏にほど近いカナダの原野なんや。冬になるとそこは色のないモノトーンの世界になるんやで。でも、数ヶ月前まではこんなにカラフルだったんや♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「夏と冬で表情が全然違いますね。夏はエメラルドグリーンに輝く湖が冬になると真っ白ですよ!」

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(#^.^#)「今回はウッドバッファローの夏と冬を追っかけるで~(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「はいっ!」

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(#^.^#)「ここは大自然の宝庫や。森林や大平原、湿原などいくつもの顔を持っているんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「赤と白、それから緑。すごくカラフルですね!」

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(#^.^#)「ウッドバッファローの夏の大湿原を空から見ると驚くほどカラフルな世界が広がっているんや。そのカラフルな世界を縫うように澄んだ川が流れているんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「まるで大地に絵の具を流し込んだようですね…どうしてこんな色になったのですか?」

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(#^.^#)「白く見えた場所はな、塩の結晶なんやで。地下水が塩分の層を通って地表に湧き出したんや♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「やがて水が蒸発し塩の結晶だけが残ったってことですね!じゃあ赤の正体は何ですか?」

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(#^.^#)「赤く見えるのはレッド・サンファーという植物が密集しているからやで」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「こんな塩だらけの土地でどうやって生きているんですか?」
(#^.^#)「レッド・サンファーは塩分を体から排出できるんや。せやからこんな場所でも生きていけるんやで(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ここに生えているのはまだ小さいですね。でも、もう少し経つともっと育ってもっと密集して…一面真っ赤になるみたいですよ!」
(#^.^#)「夏が終わる頃から育ち始め秋になると大地を真っ赤に染め上げるんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「白い塩の結晶と塩水のある土地でも育つ赤い植物…キレイですね!」

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(#^.^#)「ただ綺麗なだけではないんや。それはこの地の太古の姿を教えてくれているんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「これはかつてここは海だったパターンですね!」
(#^.^#)「…(^^;や、約3億9000万年前はな、ここは海だったんや。今はカナダの内陸部なんやが、そこには遥かな海の記憶が残っているんやで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「それがこの森の中にぽっかり空いた巨大な穴ですか?」
(#^.^#)「せや。この穴も海と関係があるんや。シンクホールと言う穴なんやで(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「このシンクホールは凄くおっきいですね…直径は約100mもあるみたいですよ!」
(#^.^#)「この公園で最大のシンクホールや。ここはサンゴや貝の死骸が堆積した石灰岩の大地なんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「海の底だった所が隆起して陸になった後、雨水に侵食され陥没して巨大な穴が開いたのですね!」

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(#^.^#)「穴だけではないで…この湖もや。長さは4.8km、五つのシンクホールが合わさってできた湖なんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「夏の美しさは格別ですね。白い石灰岩に縁取られたエメラルドの水辺…まるで南国のビーチにでもいるような気分です!」

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(#^.^#)「せやけど冬になるとこの通りや。エメラルド色の湖は全面凍結するんや。一年のうち、半分は凍りつき雪に覆われ真っ白になるんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「長く厳しい冬ですね…真冬には氷点下40℃にもなるそうですよ!」
(#^.^#)「カナダの原野は夏と冬で激変やで~。ウッドバッファローの冬は早い…10月頃に雪が降り始め12月には一面銀世界になるんや(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「すべてが凍ったように見える原野ですね…でも、かろうじて川だけが流れてますよ!」
(#^.^#)「空から見ると雪原に風が描く自然のアートが見えるで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「こうして見ると綺麗ですねぇ…」
(#^.^#)「空からだとまだまだ変わった光景が見えるで(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「凍りついた小川の周りに広がる雪原がボコボコしてますね!雪の下には何があるんですか?」
(#^.^#)「雪のない季節を見ると分かるで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「岩、ですね…。平らな大地に岩がゴロゴロ…どういうことですか?」

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(#^.^#)「これはな、氷河が運んできた岩なんや。約1万年前までこの一帯は氷河に覆われていたんやで。氷の厚さはざっと1500mや。それが大地を削りながら流れここに大平原が生まれたんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「氷河が大地から岩を削り取り一緒に流れていき、氷河が溶けた後に岩だけが取り残されたのですね!」

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(#^.^#)「このような岩を迷子石と言うんや♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「氷河の残した置き土産ですね!」

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(#^.^#)「そんな迷子石も塩分の侵食作用や風化でだんだん砕かれて小さくなっていくんや」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「時の流れを感じる平原ですね!今は深い雪の中ですけど…」

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(#^.^#)「冬のウッドバッファローは雪で道がほとんど閉ざされるから人はスキーで入っていくしかないんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「今、歩いている所は夏になるとカラフルになるあの大湿原なんですよ!」
(#^.^#)「ここの冬は5月まで…およそ半年間も続くんや。その間は広大な針葉樹の森も色を失いしんと凍りついているんやで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「これは何かが始まる前触れですね…さあ、何が始まるんですか?」
(#^.^#)「静まり返ったこの森で命のドラマが始まるんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「つまり弱肉強食ですね!」

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(#^.^#)「…(^^;こ、木立を縫うように移動し開けた場所に出てきたのはバイソンの群れや。するとどこからともなく25頭のオオカミの群れが現れて…」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「匂いを追ってきたんでしょうね!」
(#^.^#)「…(^^;は、はるか昔からオオカミとバイソンは捕食関係にあるんや。バイソン一頭でオオカミの群れは数日間、食料にありつけるからな♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「オオカミが木々を抜けバイソンを追ってますよ!」

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(#^.^#)「木立を挟んですぐ手前にバイソンがおるな…」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「バイソンの群れがオオカミ軍団に包囲されちゃいましたね!」
(#^.^#)「オオカミの作戦はバイソンの群れをバラバラにして一頭を捕まえることや」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「バイソンも最大の武器である角で反撃しちゃいますよ!」
(#^.^#)「我慢比べやな…おっと、バイソンが群れを崩し猛然と逃げ出し始めたで(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「統率が乱れちゃいましたね…群れの後方にいたバイソンが捕まってしまいましたよ!」
(#^.^#)「他のバイソンはひたすら逃げるで~♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「あっ、パニックになりぶつかっちゃいましたよ!」

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(#^.^#)「そしてついに…やな。かつてはこんな光景が北米大陸のいたるところで見られたんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ここではバイソンの数が増えて自然の生態系が戻りつつありますね!」

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(#^.^#)「季節は再びめぐり夏やで。水辺から顔を出しているのはビーバーや♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ビーバーは小さな動物ですが凄いダムを造るんですよね!」
(#^.^#)「ウッドバッファローには二つの川が生みだした広大な湿地帯があるんや。そこはまさに生き物たちの楽園なんやで(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「湿地帯には川が運んだ泥などが堆積しているんですよね!」
(#^.^#)「ビーバーはそういう所を好んで暮らしているんや。そしてここには世界最大のビーバーダムがあるんやで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「水の中にあるこんもりとした場所がビーバーの巣ですね。枝と泥でできてますよ!」
(#^.^#)「手前にあるのがビーバーが作ったダムで向こうに見えるのがビーバーの巣やで。巣の入り口が水面に出ないようにダムを作って水をせき止めるんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「そうすれば敵は入ってこられないですね!」

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(#^.^#)「ウッドバッファロー公園で見つかった世界最大のビーバーダムは全長が850mもあるんや。手前の池の水をせき止めむこうに流れ出さないようにしているんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ここまで大きいと巣を探すのも一苦労ですね!」

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(#^.^#)「ビーバーの暮らしに欠かせないのがポプラや。彼らは草食だから葉や枝が主食なんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ビーバーがポプラの枝を運んでいますね!」
(#^.^#)「夏の間に集めた枝は冬に備えた食料として巣に溜め込むんや。もちろんこうして集めた枝でダムや巣も作るんやで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ビーバーが暮らす水辺も冬になると雪に覆われますからね!」
(#^.^#)「これだけこんもりと盛り上がっていると外が雪でも中は暖かいんやで。そして夏の湿原でしか見られない奇妙な風景があるんや(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「沼が沢山ありますね!どうしてこんなに?」
(#^.^#)「かつてこの地を覆っていた氷河が大地を削ってできた窪みやで。そこに水が溜まり無数の沼ができたんや。そしてこの湿原がなければ生きていけない美しい命があるんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「いましたよ。あれですね…」

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(#^.^#)「白い鳥が2羽と茶色い鳥が1羽やな。アメリカシロヅルやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「毛が茶色いのは子供で成長すると真っ白になるんですよね!」

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(#^.^#)「かつては北米各地の湿地帯にいたんやが、乱獲や開発による湿地の減少でほぼ絶滅しかけたんや♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「この湿原は地球上でわずかに残されたアメリカシロヅルの繁殖地なんですね!」
(#^.^#)「アメリカシロヅルやウッドバイソン、それから世界でここだけの命のドラマ。希少な命を育むことが評価されカナダのウッドバッファロー国立公園は世界遺産になったんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「みんな遅い春の訪れを静かに待ってますよ!」

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過去記事へのリンクは(五十音順)こちらです꒰◍ᐡᐤᐡ◍꒱

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砂漠が生んだ絶景と栄華の跡を今に残す古代文明!

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(#^.^#)「このブログでも色々な世界遺産を紹介してきたな♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「そうですね!」
(#^.^#)「その中には砂漠が生んだ驚くべき絶景とその地に生まれた謎の古代文明もありましたな(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ありましたね~!」
(#^.^#)「今日は世界にある様々な砂漠とそこで栄えた古代文明にスポットを当てて紹介していくで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「はいっ!」

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(#^.^#)「ここは大西洋に押し寄せるアフリカの大砂漠、サハラや。この砂漠には壮大な景観が見られるところがあるんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「風が不思議な景観をつくってますね!」
(#^.^#)「今日はそんなに詳しくはやらんのやけどな…(^^;」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「そ、そうですか…」

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(#^.^#)「アフリカを代表する砂漠と言えばサハラ砂漠やが…それ以外にも砂漠はあるんやで。砂の海が広がるナミブ砂海や。アフリカ南部、約8000万年前に生まれた世界で最も古い砂漠やで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「砂の色が赤く見えるのですが…気のせいですか?」

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(#^.^#)「気のせいやないで。長い年月をかけ砂粒に付いた鉄分が酸化して赤くなり内陸に広がる赤い砂漠が生まれたんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「でも、あそこ…赤い砂丘の谷間に白くて平らな場所がありますよ!木がまばらに生えてますね!!すべて立ち枯れてますけど…どうしてこんな風景が生まれたのですか?」

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(#^.^#)「ここは昔、海まで続く川だったんやで。風で砂丘が押し寄せ川がせき止められ干上がってしまったんや♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ひび割れた白い地面はかつての川底かぁ…不思議な風景ですね!」
(#^.^#)「川までも飲み込むアフリカの赤い大砂漠。自然の力は恐るべしやな…さあ、次は海を越えてメキシコや。カリフォルニア湾の沿岸に火山と砂漠が隣り合わせに並ぶ不思議な世界遺産があるんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「火山と砂漠のコラボですね!」

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(#^.^#)「ピナカテ火山とアルタル大砂漠やで。火山の最も高い頂は1206mや♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「クレーターのような穴がたくさん空いてますね!」

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(#^.^#)「直径1kmを越える巨大な穴もあるんや。この穴を生んだのは水蒸気爆発やで」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「地下水が地底のマグマに触れ水蒸気に変わって大爆発を起こす…ってヤツですか?」
(#^.^#)「せやで。そして爆発はあちこちで起こったんや(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「だからこんなに穴だらけなんですね!」
(#^.^#)「ここは火山と砂漠が隣り合わせになってるから当然、火山地帯と砂漠の境目があるんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「当たり前ですね!」

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(#^.^#)「…(^^;く、黒く見えるのが噴出した溶岩でその傍らに広がるのがアルタル大砂漠や。そしてここでは風が運ぶ大量の砂が不思議な砂丘を造るんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「複数の尾根が交わってますね。放射状に広がる不思議な形をしてますよ!」

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(#^.^#)「星形砂丘やで。気温の変化などでよく風向きが変わるんや。せやから尾根の向きも様々なんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「火山と砂漠が連なる壮大な景観ですね!」
(#^.^#)「再び海を渡って戻るで!次はアラビアの砂と奇岩の世界や(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「弾丸ツアーみたいで楽しいですね!」

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(#^.^#)「ここは奇岩の砂漠として名高いワディ・ラムや。自然が生んだ絶景の宝庫なんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「石の橋がありますね!これが自然が造ったものですか?」

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(#^.^#)「せやで。砂を巻き込んだ風が吹き付け石の橋を造ったんや。途方もない時間をかけもろい砂岩をえぐったんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「自然の力って凄いですね!」

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(#^.^#)「現在、この地球上の陸地の1/4が砂漠化しているんや…この砂漠もかつては緑豊かな渓谷で谷間には川が流れていたんやで。その証がこのハザリ渓谷や♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「中央の深い割れ目は川が削ってできたものですね!」

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(#^.^#)「かつて遊牧民はこの谷間で旅の疲れを癒したんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「砂漠化してからもここはわずかな雨を蓄える水場だったのですね!」
(#^.^#)「この砂漠はインド洋と地中海世界を結ぶ交易ルートにあるんや。今から約2000年前、その交易路を支配する遊牧民の王国が生まれたんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「アラビアの砂漠に遊牧民が築いた王国…胸熱ですね!」

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(#^.^#)「その王国の古代都市の一つが現在のサウジアラビアに残されているんや。謎の古代都市アルヒジュルやで。アルヒジュルとは岩だらけの場所という意味なんや。マダイン・サーレハとも呼ばれているんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「本当に岩だらけですね。2000年前にここに都市があったなんて…俄かには信じられないですね!」

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(#^.^#)「ここには不思議な岩山があるんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「よく見ると岩山にいくつも穴が開いてますね!」
(#^.^#)「岩山を削って造った建物やで。入り口には柱や梁に見えるように技巧を凝らした浮き彫りがあるんや(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「見事な装飾ですね!」
(#^.^#)「でも、その内部はがらんとした空間なんや。壁の四角い穴に死者を葬ったんやで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「神殿のような岩山は古代のお墓だったのですね!」
(#^.^#)「アルヒジュルには巨岩をくりぬいた墓が100以上も残されているんや。交易路を支配した王国はおよそ400年にわたり繁栄したんやで(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「この四角い穴が開いた岩山はなんですか?お墓には見えませんが…」
(#^.^#)「ここは税関のような場所だったんや。ここでキャラバン隊から通行料を徴収したんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「交通の要衝で通行料を取るってことは…アルヒジュルの人たちはウハウハですね!」
(#^.^#)「…(^^;実際にウハウハだったんやで。莫大な富を得た人々は次から次へと神殿のような墓を造っていったんや。その最高傑作と言われているのがこれ、孤独な宮殿と呼ばれてるんやで(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「砂漠の中にポツンと佇んでいる様がいいですね!」
(#^.^#)「お墓の上の装飾は死者の魂が登る階段なんや。とは言えこの岩山は誰の墓なのか未だに分かってないんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「サウジアラビアの古代遺跡にはまだまだ多くの謎が残されていますね!」

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(#^.^#)「今度は中国に飛ぶで。中国の西にある秘境、大砂丘が連なるタクラマカン砂漠や(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「シルクロードを旅するラクダのキャラバンが行き交ったところですね!」
(#^.^#)「この砂漠を渡り西域のインドやペルシャから芸術や文化が伝えられたんや。かつてシルクロードの分岐点として栄えたオアシス都市が敦煌(とんこう)やで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「綺麗な三日月型の泉ですね!」
(#^.^#)「これは敦煌郊外にある水が枯れることがないオアシス、月牙泉(げつがせん)や。鳴沙山(めいさざん)という砂山にあるんやで(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「冬になるとカッチカチに凍りついてますね!」
(#^.^#)「砂漠を流れる川もこのとおりや。夏には気温40℃を超えるんやが冬はシベリアからの冷たい風で-20℃にも下がるんやで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「川のほとりには断崖が続いてますね!」
(#^.^#)「その崖に無数の穴が開いているやろ?すべて人が掘ったお堂、石窟やで。敦煌にある石窟だから敦煌石窟…あるいは莫高窟と言われているんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「凄くおっきい楼閣がありますね!」

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(#^.^#)「莫高窟のシンボル、九層楼やで。9層になった楼閣は高さ43mもあるんや♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「砂岩の崖に映える鮮やかな朱色が綺麗ですね!」

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(#^.^#)「鳴沙山の麓に築かれた莫高窟には楼閣の南側と北側の崖に700もの石窟が掘られたんや。一つ目の石窟を掘ったのは仏教の修行僧なんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「断崖は南北に1.6kmも続いているんですね!」
(#^.^#)「莫高窟の始まりは1700年以上前なんや。そこから1000年かけて砂漠の大画廊を造り上げたんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「こちらは南側の断崖ですね。2層や3層に掘られた穴の中は華やかで美しい壁画や仏像で埋め尽くされていますよ!」

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(#^.^#)「石窟には一つ一つ番号が付けられているんや。ここは130窟。中には高さ26mの大仏があるんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「奈良の大仏の2倍近い大きさですね!」
(#^.^#)「造られたのは1300年前や。扉を開けると時代ごとの美の世界が広がっているんやで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「極彩色のお堂ですね!」
(#^.^#)「敦煌では雨はほとんど降らないから石窟の中がカビることはないんや。せやから奇跡的に美しい色が残ったんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「こちらは美人窟と呼ばれているそうですよ。透けるような白い肌をした菩薩様ですね!」

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(#^.^#)「西域から伝わった顔料も使われているんやで。敦煌が最も繁栄したのは唐の時代でこの頃に225の石窟が掘られたんや。しかし、その後の敦煌は少しずつ寂びれていき1372年に嘉峪関(かよくかん)が完成してからはすっかり忘れられた存在になったんやで…」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「栄枯盛衰ですねぇ…」
(#^.^#)「そして20世紀の初めに砂に埋もれていた莫高窟が発見され今に至る…って感じやな♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「1000年にわたって掘り続けられた砂漠の大画廊はすごいですよ!」

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(#^.^#)「さあ、次はアフリカの砂漠に築かれたピラミッドやで。ここには250基ものピラミッドが立ち並んでいるんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「250基もですか!凄いですね!!」
(#^.^#)「スーダンにあるメロエのピラミッド群やで。この王国は紀元前8世紀から1000年以上続いたんや。ピラミッドは歴代の王や王妃を葬るために造られたんやで。ピラミッドの高さはおよそ20m、周囲から切り出した砂岩を積み上げて造ったんや♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「多くのピラミッドの先端部分が崩れていますね!」
(#^.^#)「これは自然の仕業ではないんや。19世紀にイタリアの探検家が財宝を探すためにピラミッドを破壊したんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「えっ?えぇぇぇーーー!!!」

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(#^.^#)「目論見通りと言うかの…ピラミッドからは数々の金製品が見つかったんや。メロエの一体は3000年以上前から金の一大産地だったんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「黄金の胸飾りや装飾を施された純金製の腕輪…綺麗ですね!」
(#^.^#)「欲望の赴くままにピラミッドを次々と破壊していった結果やで」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「この話、どこかで聞いたことがあるような気がするんですけど…」

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(#^.^#)「メロエは前にも取り上げているで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「そ、そうでした~!」
(#^.^#)「最後にメロエからナイル川を下って四大文明の一つを生んだエジプトや♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ピラミッドと言えばやっぱりエジプトですね!」
(#^.^#)「ギザの台地に立つ三大ピラミッドやな。最大のものはクフ王のピラミッドやで。建設されたのはおよそ4600年前や(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「高さは147mもあるんですよ!」

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(#^.^#)「ひとつ2.5トンの石灰岩を230万個も積み上げたんや。どうやって岩を積み上げたのかは謎なんやけどな…」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「気合いですよ、気合い!」

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(#^.^#)「…(^^;それから一枚岩から彫り出した像としては世界最大の像である大スフィンクスやな。全長は73.5mもあるんやで。これを純銅のノミと石のハンマーで彫り出したんやから…驚きやな♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「カフラー王の命により第2ピラミッドと共に造られた…と言われていますが謎が多いですね。これも間違いなく迷宮入りです!」
(#^.^#)「…(^^;今回、取り上げた世界遺産以外にも砂漠の地に生まれた魅力的な世界遺産はまだまだ沢山あるんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「大自然古代文明の謎。それが砂漠の不思議な魅力ですね!」

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微笑みの国のルーツがここに!始まりの王国、スコータイ

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「今日もやってきました!世界遺産の時間ですよ~!!」
(#^.^#)「今日はタイ最初の王国と言われるスコータイや。この王国は13世紀中頃に誕生し三つの都市を造りあげたんやで。首都バンコクから北へおよそ400kmの平原に王宮のあったスコータイを中心として南北に3つの古代都市が並んでいるんや(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「今から700年前にタイで栄えた3つの古代都市の謎に迫るんですね!ワクワクしてきました!!」
(#^.^#)「1つ目の古代都市が王国の中心となったスコータイや。13世紀の中頃に生まれた王国の都やで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「うねうねとした川の周りに見渡す限り水田が広がっていますね!」

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(#^.^#)「タイ北部を流れるヨム川やで。そのヨム川を西へ10kmほど行くと四角い緑のエリアが忽然と現れるんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「これが王都スコータイですね!」
(#^.^#)「一辺がおよそ2kmの巨大都市やで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「三重の城壁とその間のお堀で囲まれていますね!」
(#^.^#)「都の中央には王宮と寺院があるんや。ここは王家のための寺院ワット・マハータートやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「何本もの柱が立っていますね!ちょっと奇妙な光景にも見えます…」
(#^.^#)「ワット・マハータートはかつて木で作られた壁や屋根に覆われた荘厳な寺院だったんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「隣には人工の池がありますよ!今も豊富な水を湛えていますね!!」
(#^.^#)「短い辺は200m、長い辺は400mの巨大な池なんやが…この水は川から引いたものではないんやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「どこから引いたんですか?」
(#^.^#)「水源は都の西に位置する山にあるんやで。これは王国が建設したダムと言われているんや。山裾を流れる川を堰き止めて造ったんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「そして水路を造り都へ水を流したのですね!」
(#^.^#)「田んぼを横切るように続く緑の線が用水路やで。長さは2kmぐらいやな」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「水はまず城壁の間のお堀に流れていくみたいですね!」
(#^.^#)「城壁の高さは3mあまりやな。この城壁は敵の攻撃を防ぐ役割もあったんやが、むしろその間に水路を造って生活用水を引く目的の方が大きかったんやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「お堀には今も水がありますよ!これで都に水が供給できるようになったのですね!!」
(#^.^#)「城壁には川の洪水を防ぐ役割もあったんやで。その証がスコータイの立地や」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「立地…ですか?」

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(#^.^#)「通常、都は川の近くに造られることが多いものや…せやけどスコータイはヨム川から10kmも離れた所に造られたんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「ヨム川はよく洪水を起こす厄介な川だったのですね!」

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(#^.^#)「せや。洪水の水が届かず山から水を引ける場所にスコータイは造られたんや。ちなみに都の生活用水として使われた後、水は周辺の水田へ流されたんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「山から引かれた水は稲作のためでもあったのですね!」

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(#^.^#)「昔からタイの人々にとって米は大切な主食だったからの。こうして都の周辺で米が安定的に作られるようになったんや。そして国力をつけたスコータイ王国は領土を広げていったんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「水を操ることでスコータイ王国は繁栄していったのですね!」

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(#^.^#)「その最盛期は13世紀の終わり頃や。この頃の王国の領土は東はメコン川、西は現在のミャンマー南部にまで及んだと言われているんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「スコータイは現在のタイの大半を支配した王国になったのですね!」

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(#^.^#)「『スコータイ』とは幸福の夜明けという意味があるんやで。せやから都の仏像は太陽が昇る東向きに置かれているんや。もちろんこの巨大な黄金の涅槃像も東を向いているんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「幸福の夜明け、ですか…素敵な言葉ですね!」
(#^.^#)「仏教を始め微笑みの国と言われるタイのルーツはスコータイ王国にあると言われているんや。それは王国時代に造られた大仏を見ればよく分かるで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「巨大な箱の中に安置されていますね…おっきい大仏様ですね!」
(#^.^#)「大仏の高さは15mや。レンガで作られた壁に覆われていて、かつては屋根があり大仏を大切に収めた建物だったんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「大仏様の手が金色に輝いていますね!今もお参りをする人が絶えないみたいですよ!!」
(#^.^#)「タイの習慣で参拝者たちは大仏の手に金箔を貼り付けるんや。金箔を貼ると徳を積んだことになるんやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「キラッキラですね!大仏様の優しい眼差しを見ると何とも言えない気持ちになりますね…」
(#^.^#)「確かに下から見ると優しい眼差しになっているんやが、正面からその顔を見ると瞼は腫れぼったくなっていて大分印象が違うんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「た、確かに…全然違いますね!」
(#^.^#)「下から大仏を見上げると微笑んだ大仏と目が合うように計算されているんやで」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「大仏様をこうやって見上げると何かとても偉大なものに対面しているような気がしますね!」
(#^.^#)「狭い入り口を入ったら大きな大仏に見下ろされるからな…ビックリやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「古代からの信仰を感じますね!」

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(#^.^#)「今もタイで信仰される上座部仏教を初めて本格的に取り入れたのがスコータイ王国だったんや。タイには首都のバンコクを始め多くの仏教寺院があるんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「タイでは国民の9割以上が仏教徒なんですよ!まさに仏教国ですね!!」

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(#^.^#)「紀元前5世紀にインドで生まれた仏教はお釈迦様の入滅後の紀元前3世紀頃に大乗仏教上座部仏教という二つの流れに分かれたんや。大乗仏教中央アジアからシルクロードを経て中国や日本に伝わり、上座部仏教スリランカを経てタイを始めとする東南アジア諸国に伝わったんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「上座部仏教がスコータイ王国で国の宗教になったのですね!」

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ja.wikipedia.org

(#^.^#)「せや。そして上座部仏教をタイに広めたと言われているのがスコータイ王国3代目の王ラームカムヘーンやで。これはラームカムヘーン王の像やで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「像の前に碑文がありますよ!」

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(#^.^#)「ラームカムヘーン大王碑文で知られるスコータイ第一刻文やで。それはラームカムヘーン王によって作られたタイ文字で書かれているんや。そこにはスコータイが豊穣な土地を有する牧歌的な国家として記されているんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「まさにタイそのものですね!」

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(#^.^#)「今に続くタイ文字を初めて作ったのもこのラームカムヘーン王なんや。それだけではないでぇ…王が造ったとされるスコータイ王国第2の都市があるんや♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「いよいよ2つ目の古代都市ですね!」

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(#^.^#)「それがスコータイから北へ50kmのところにあるシーサッチャナーライやで。北からの敵の攻撃を防御するために造られたんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「ラームカムヘーン王の命により建てられたと伝わる仏塔がありますよ!」

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(#^.^#)「正方形の台座には39頭ものゾウが並んでいるんや。なかには高さ3.5mのゾウの像もあるんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「実物大のゾウが迎えてくれるんですね!」

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(#^.^#)「…(^^;ゾウは今を生きるタイの人々にとっても大切な存在なんやが、スコータイの時代においても神聖な動物だったんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「戦争の時の乗り物としても使われたんですよね!」
(#^.^#)「せやせや、詳しいな♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「映画で見ました!」

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(#^.^#)「…(^^;ちなみに仏塔の近くには寺院があるんや。その中央に高い塔がそびえているやろ?アレな、実はヒンドゥー教の塔なんやで。元々はヒンドゥー教を信仰していたアンコール王朝が造ったものなんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「塔の前に置かれているのはスコータイ時代の仏像ですね!」

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(#^.^#)「スコータイの人々は異なる宗教の建物も壊すことなく寺院として利用していたんや。ラームカムヘーン王はもちろんスコータイにも仏像をいくつも造ったんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「この立ち姿の大仏様もおっきいですね!」

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(#^.^#)「高さは12mやで。もちろんこの仏の顔も微笑んでいるんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「こちらの仏塔も高いですね!」

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(#^.^#)「高さは16mやな。仏塔の先にある装飾はハスの蕾でこれはスコータイ独自の様式なんやで。さらに王は都の外にも仏像を造ったんや♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「スコータイを見下ろす西の山地にある大仏様ですね!」

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(#^.^#)「せや。標高200mの丘の上に高さ12mあまりの仏像を造ったんや。ラームカムヘーン王は新月と満月の夜にゾウに乗りこの坂を登り参拝したんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「たくさんの大仏様を造ることで国民の支持を得ようとしたのですね!」

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(#^.^#)「スコータイ時代がルーツといわれるものは仏像や寺院だけじゃないで。スコータイが発祥と言われる祭りが今も続いているんや♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「川への感謝の気持ちを捧げ灯篭を流す伝統のお祭りみたいですね…」

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(#^.^#)「秋の満月の夜に行われている祭りでローイクラトンと呼ばれているんや。今ではタイ各地に広まっているんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「伝統を今も大切に受け継いでいるのですね!」

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(#^.^#)「そんなスコータイに南から強大な敵が迫っていたんや」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「王国に危機が訪れようとしていたのですね!」

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(#^.^#)「そこで登場するのが南にあるスコータイ王国第3の都市カムペーンペットや。14世紀、スコータイから南へ80kmのところに造られた都市やで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「スコータイ王国に迫っていた強大な敵って何ですか?」

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(#^.^#)「アユタヤ王国やで。カムペーンペットはその当時、南に起こったアユタヤ王国の攻撃を防ぐために建設されたんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「アユタヤって木の根っこが絡まった仏様の顔で有名なところですね!」

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(#^.^#)「せやな。そのアユタヤからの脅威にさらされていたんや。とはいえこの頃すでにスコータイ王国は国の力が弱まっていてな…。それはカムペーンペットに造られた仏像を見れば分かるで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「それがこの仏塔の裏にある3体の仏様ですね!でも、よく分かりません…」

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(#^.^#)「仏像の顔が角ばって男性的やろ?これはアユタヤ王国で見られる様式でその影響を色濃く受けているんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「言われてみるとそうですね!あの木の根っこが絡まった仏様を始めアユタヤの仏様は角ばった男性的な顔をしています!!」
(#^.^#)「アユタヤは14世紀、スコータイの南に生まれた王国や。同じ仏教国なんやが造られた仏像にはそれぞれ特徴があるんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「アユタヤの仏様は男性的な顔立ちですが、スコータイの仏様は優美で女性的ですね!」
(#^.^#)「そんなスコータイの仏像のなかで最高傑作といわれているのがこの遊行仏(ゆぎょうぶつ)や。歩きながら教えを説いている仏の姿やで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「仏様が微笑んでいますね!これまで見てきた他の仏様もほっそりとした卵型の顔でみんな微笑んでいますよ!!」
(#^.^#)「建国から200年余りでスコータイはアユタヤに併合され歴史の表舞台から姿を消すことになるんや。しかし、かつてこの地で栄えた王国の重要性が認められ3つの古代都市は世界遺産になったんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「スコータイは微笑みの国の始まりだったのですね!」

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洞窟河川が生んだ不思議な島と絶景の渓谷!ベトナムの景勝地、チャンアン

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「さあ!今日も世界遺産の時間がやってきましたよ!!」
(#^.^#)「今日はベトナム北部の緑豊かな山々が連なる絶景の地、チャンアンや。首都ハノイから南へ90km、紅河の下流に広がるデルタ地帯にチャンアンはあるんやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「湿地や水田の中に岩山が連なる景勝地ですね!」
(#^.^#)「峰の高さはどれも同じくらいや。だいたい200mほどなんやで。そしてこの立ち並ぶ塔のような山々が不思議な景観を生んだんや♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「不思議な景観ですね…谷間を縫うように幾筋もの川が流れていますよ!幻想的で綺麗です!!」
(#^.^#)「チャンアンにはいたるところに川が流れているんや。川は山の谷間をくねくねと流れているだけではないで。森に覆われた岩山にも不思議な川が隠されているんや」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「よく見ると洞窟がありますね!」
(#^.^#)「ここは谷と谷を結ぶ地底の川なんや。この洞窟河川は網の目のように繋がっているんやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「二手に分かれた川のうち下に向かう川は行き止まりのように見えますね!」
(#^.^#)「その先には洞窟があるんや。岩山を覆う熱帯林の下に地底への入り口があるんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「天井には鍾乳石がありますね!ここって鍾乳洞なんですか?」
(#^.^#)「せやで。岩山の洞窟を川が流れているんや。洞窟から外に出て上からチャンアンを眺めるともっと興味深いことが分かるで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「密集した山の谷間に湖のようなものがいくつも見えますよ!」
(#^.^#)「一見すると湖のように見えるんやが…湖ではないんやで。これらは洞窟で結ばれた川なんや♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「洞窟の長さも様々ですね!」
(#^.^#)「わずか数メートルの洞窟もあれば1kmぐらい続く長い洞窟もあるんやで。チャンアンにはおよそ50もの洞窟河川があって繋いだ川の総延長は20kmにも及ぶんや」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「どうしてこんな不思議な景観が生まれたのですか?」

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(#^.^#)「太古から続く地殻変動の結果やで。チャンアンの山々はサンゴの死骸などが堆積してできた石灰岩なんや。今から2億年ほど前、ここら辺は浅い海だったんや。それが隆起して石灰岩の台地になり雨水に溶かされカルスト地形と呼ばれる塔のような山並みに姿を変えたんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「そして岩山の内部にまで染み込んだ雨水が鍾乳洞を作ったのですね!」
(#^.^#)「せやで。鍾乳洞はやがて網の目のような天然の水路として繋がったんや♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「洞窟河川と絶景の渓谷が連なるチャンアンはまさに風光明媚ですね!」
(#^.^#)「そんなチャンアンには多くの観光客も訪れるんや。もちろん楽しみは小舟での渓谷巡りやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「ひしめくように立ち並ぶ山々、その谷間を縫う穏やかな流れ…ほんわかしちゃいますね♬」
(#^.^#)「それだけではないで…この深い谷には不思議な島が隠されているんや」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「見てみたいです!」

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(#^.^#)「その島はこの岩山にある洞窟河川を抜けた先にあるんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「この洞窟を抜けると不思議な島が…なんだかワクワクしてきました!」

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(#^.^#)「300mほど続く地底の川の先にある島がお目当ての島やで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「これがその島ですね!早速、上陸してみましょう♬熱帯の島らしくうっそうと茂ってますね!でも…どこに不思議があるんですか?」

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(#^.^#)「それは空から見ないと分からんのやで」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「そ、そういうことは早く言ってください!」
(#^.^#)「はっはっは…ドンマイ♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「上から見るとコンパスで描いたような丸い形をしていますね!こんなまん丸の島、初めて見ました!!」
(#^.^#)「まるで人の手で作ったかのようなまん丸の島なんやが…自然の造形なんやで。チャンアンの渓谷にはこうしたまん丸の島が20以上もあるんや(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「どうしてこんなまん丸の島ができたのですか?」
(#^.^#)「この不思議な島を造ったのは4つの洞窟河川やで。上流からここに流れ込む2本の川、そしてここから下流に流れ出す2本の川や。まず川の上流や周りの斜面から運ばれた土砂が岩などに堆積して島ができるんや。やがて水の流れが弧を描くような流れになりまん丸の島が造られたんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「渓谷に隠されていたミステリーサークルですね!」
(#^.^#)「塔のような岩山が連なる美しいチャンアンやが…それを景色がキレイ♬としか受け取らないのは甘いっ、甘すぎるで!」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「そ、そうですね!え~っと…」

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(#^.^#)「かつてこの地は今とは全く異なる景観だったんや。その姿を今でも止める場所があるんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「どこですか?」

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whc.unesco.org(#^^#)「チャンアンの北東にあるハロン湾や。ここは2千もの奇岩の島々が浮かぶ世界遺産なんやで♬」(⁎˃ᴗ˂⁎)「ここの島々もすべて石灰岩でできていますね!洞窟も沢山ありますよ!!」

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(#^.^#)「チャンアンではこうした鍾乳洞に川が流れ込み洞窟河川が生まれたんや。それはそうと…ハロン湾の島々には共通の特徴があるんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「むむっ…波打ち際がえぐられたように窪んでいますね!」

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(#^.^#)「かつて海だったチャンアンの岩山にもその痕跡があるんやで。垂直に切り立つ断崖の下の方や♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「よく見るとハロン湾の島々にあったのと同じようなえぐられた窪みがありますね!」

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(#^.^#)「これは波蝕痕と呼ばれるものや。その昔、ここが海に浮かんでいた証やで」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「こちらにも一直線の窪みがありますよ!」

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(#^.^#)「今からおよそ6000年前のチャンアンの岩山もこんな感じで海に浮かんでいたんや。でもな…崖の窪みを生んだのは波による侵食だけではないんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「ヒントはここが海水面で波が打ち寄せていたってことですよ~♬」

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(#^.^#)「…(^^;原因の多くは岩場に付着する貝類なんや。波打ち際に繁殖する岩ガキやフジツボなどの貝類は石灰岩を溶かし体内に吸収するんやで」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「あそこの窪みの奥に化石になった貝の殻がありますね!」

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(#^.^#)「波と貝が長い年月をかけ深い窪みを造ったんや。チャンアンは地殻変動や気候変動によりこれまでに何回か海が入り込んだんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「やがて海が遠のき陸地になったのですね!」

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(#^.^#)「現在のような姿になったのはおよそ4000年前のことや。海が遠ざかりいくつもの渓谷に姿を変えたチャンアンの岩山には今や幻の猿と言われる貴重な野生動物、ベトナムラングールが暮らしているんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「そんなに数が少なくなっているのですか?」

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(#^.^#)「生息数はわずか200頭や。ベトナムラングールはオナガザルの一種でこの岩山の一体に住む固有の猿なんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「岩山に暮らす幻の猿がいるなんて…ぜひ見てみたいです!」

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(#^.^#)「彼らが棲んでいるのは湿地に囲まれた岩山や。ハスやアシが生い茂り近づくのが難しい場所なんや。せやから小船で岩山に向かうで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「まるで垂直な壁のような岩山ですね…」

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(#^.^#)「ベトナムラングールはこの辺りに時々姿を表すそうやで。彼らは密漁などにより数を減らし野生で出会うことはなかなか難しいんや…ここを住処にしたのは密猟者から身を守るためだったのかもしれんな(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「あそこ!いましたよ!!」

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(#^.^#)「十数頭の群れやな。こんなに早く出会えたのはラッキーやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「長い尻尾と白いパンツを履いたような独特の毛並みが可愛いですね!」

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(#^.^#)「ここなら主食となる木の葉もたっぷりあるから棲むのに丁度ええな(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「絶滅の危機にあるベトナムラングールにとってチャンアンの岩山は最後の砦ですね!」

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(#^.^#)「自然が生んだ絶景の地であるチャンアンには3万年以上前から人の営みもあったんや。この一帯が海だった頃、人々は岩山の洞窟で暮らしていたんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「熱帯林に覆われた断崖に洞窟がありますね!」

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(#^.^#)「石器時代からの暮らしが残る洞窟遺跡、モイ洞窟や。この発掘現場からは人が食べたカタツムリや二枚貝の殻がたくさん見つかったんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「黒い土は火を焚いた後ですね!」

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(#^.^#)「かつては洞窟の入り口近くまで海が押し寄せていたんや」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「森と海の恵み。それが人々の暮らしを支えてきたんですね!」
(#^.^#)「絶景の渓谷が連なる独特の自然景観と太古からの人の足跡が認められチャンアンは世界遺産になったんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「ここはいくつもの顔を持つ絶景の渓谷ですね!」

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19世紀半ばの大偉業!世界で初めてアルプスを越えたゼメリング鉄道

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「今日もやってきました!世界遺産の時間ですよ~!!」
(#^.^#)「今日はオーストリアのゼメリング鉄道やで。このゼメリング鉄道は橋とトンネルを駆使した山岳鉄道の草分け的な鉄道なんや。開通したのは1854年、その当時は世界で最も高いところを走る鉄道だったんやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「ヨーロッパの中央を東西に走り7ヶ国にまたがるアルプス山脈…その大山脈を越えていく鉄道だなんて!そ、想像しただけでむ、胸がドキドキしてきますね!!」
(#^.^#)「…(^^;オーストリアの首都ウィーンからアルプス山脈の東の端を越え地中海に面したイタリアの港町トリエステまでを結ぶ路線があるんや。その中で峠越えのおよそ42kmの区間世界遺産のゼメリング鉄道なんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「その出発点がグログニッツですね!アルプスの北側、山あいにあるのどかな駅です!!」
(#^.^#)「終点…といってもあくまでもゼメリング鉄道の終点なんやが…それがミュルツツーシュラークや。驚くべきことにこの路線は150年以上もの間、ほとんど変わってないんやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「150年以上も現役だなんて…すごいですね!世界で初めてアルプスを越えた鉄道の魅力に迫るために…出発進行~♬」
(#^.^#)「走り出すとすぐ前方にアルプスの山並みが見えてくるんや。その昔、馬車で1日がかりだった峠を列車はあっという間に越えてしまうんやで」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「山岳鉄道なのに単線ではなく複線なのは驚きですね!」
(#^.^#)「昔から大部分が複線なんやで。山岳鉄道としては珍しかった複線のおかげで多くの貨物を輸送できたんや。それも含めてこの鉄道には誕生当時にいくつもの点で度肝を抜くような画期的な技術があったんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「胸熱ですね!どんな技術なんですか?」

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(#^.^#)「アルプス山脈の東の端とはいえそこそこ険しいからの。それを克服するための斬新なアイデアの一つが全長228mにもおよぶカーブした橋、シュヴァルツァ高架橋やで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「大きく迂回しながら少しずつ高度を上げているんですね!」

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(#^.^#)「1000mかけて25mを登るペースやな(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「周りの風景に溶け込むような美しい橋ですね!」

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(#^.^#)「高架橋は全部で16基あるんやが…そのどれもが景観を意識した美しい構造なんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「レールも地形に沿って敷かれていますね!直線なんて殆どありませんよ!!」

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(#^.^#)「続いて列車はトンネルの中へGOや!」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「崖のすぐ内側をトンネルが通っていますね!」

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(#^.^#)「断崖絶壁はおよそ800mも続いているんや。これがゼメリング鉄道の建設において最大の難所だったヴァインツェッテルの大岩壁やで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「これぞ難所ですね!名前にも風格があります!!」

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(#^.^#)「当初の計画では岸壁に沿って線路を這わせるはずだったんや♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「どうして計画を変更したんですか?」

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(#^.^#)「崖の外側を見ると一部が崩れているのが分かるやろ?建設の途中でな…ここで崩落事故があったんや。14人の尊い命が犠牲になったんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「それで…計画が変更になったのですか?」

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(#^.^#)「せや。崖の内側にトンネルを通すことになったんやで。と言ってもその当時はダイナマイトもない時代やからの。人の手で掘る以外に方法はなかったんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「手掘りって!すごいですね!!」

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(#^.^#)「トンネルの出口付近はアーチ構造を用いて補強しているんや。トンネルは全部で14本もあるんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「それらもすべて人の手で掘っているんですよね…大変な作業ですね!」

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(#^.^#)「トンネルもさることながらゼメリング鉄道の魅力はやはり橋やろうな。16基の高架橋以外にも100を超える石橋があるんや。その中でも最高傑作がこのカルテ・リンネ橋やで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「二段重ねのアーチ橋はまるでローマの水道橋のようですね!」

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(#^.^#)「高さは46m。路線中、最も高い橋なんや。建設から150年以上経っているんやが…この橋もいまだに現役で頑張っているんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「がんばり屋さんですね!自然との調和を考えた石造りに惚れぼれしちゃいます…」

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(#^.^#)「ゼメリング鉄道の橋はほとんどが石で築かれているんや。重機がない時代やからの…すべて手作業なんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「大工事ですね!」
(#^.^#)「実に2万人もの人員が駆り出されたそうや。その甲斐あって僅か6年で全線開通したんやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「ゼメリング鉄道には150年以上前の土木技術の粋が盛り込まれているのですね!」
(#^.^#)「まさに土木技術の結晶やな。ちなみにこの鉄道が作られている頃の日本はまだ江戸時代や。黒船の来航に騒然としていた頃やで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「隔世の感がありますね…」

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(#^.^#)「数々の難所を克服した鉄道はやがで峠の町ゼメリングに到達するんや。標高は896m。その当時では鉄道が通る場所で世界一標高が高かったんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「グログニッツ駅を出発してから40分ですね!ついにアルプスの峠を登り切りましたよ!!」

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(#^.^#)「この後はミュルツツーシュラークまで下っていくんや。そこが全長42kmのゼメリング鉄道の終点やで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「19世紀の偉業の一つですね!」

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(#^.^#)「せやな。でもレールを敷くだけでは駄目なんや。そこを走れる…つまり山岳鉄道ならではの問題をクリアできる蒸気機関車が必要だったんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「これだけ急なカーブが多いと曲がりきれずに脱線しちゃいますね!」

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(#^.^#)「その問題を解決した機関車が残っているんや。1880年にカーブが多いルートを走るために開発されたんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「貴重な機関車ですね!」

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(#^.^#)「脱線しないための工夫がこの車輪の軸や。軸に指ニ本分の遊びを持たせてあるやろ?この遊びがあることでカーブに応じて車輪が左右にずれるんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「これで脱線を避けたのですね!」

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(#^.^#)「それだけじゃあないで。峠を越えるためには馬力をしっかり線路に伝えることが不可欠や。そのために車輪の数を増やしたんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「様々な工夫を凝らすことで世界初のアルプス越えは実現したんですね!」

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(#^.^#)「多大な労力を費やしてゼメリング鉄道を造ったおかげでオーストリアの首都ウィーンとイタリアの港町トリエステが結ばれることになったんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「ウィーンとトリエステを繋げることはそんなに大事なんですか?」

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(#^.^#)「当時のハプスブルク帝国の領土図を見れば分かるで。今でこそオーストリアの首都とイタリアの港町という別々の国なんやが、その当時は共にハプスブルク帝国だったんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「ハプスブルク帝国中央ヨーロッパに広大な領地を持っていたんですね!」

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(#^.^#)「その都のウィーンは19世紀に変革期を迎えるんや。近代化の下、次々に新しい建物が築かれていったんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「そこで求められたのが物資を運ぶ新しい鉄道だったのですね!」
(#^.^#)「内陸のウィーンと地中海貿易の拠点となるトリエステを結ぶには立ちはだかるアルプスを越える必要があったんや。鉄道の開通とともにトリエステは貿易の拠点として急速に発展していくんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「かつての線路の跡が今も見て取れますよ!岸壁近くまで鉄道が乗り入れていたんですね!!」
(#^.^#)「近代化の象徴として設けられた鉄道が内陸と海を繋ぎ、人や物だけでなく情報も盛んに行き交っていたんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「ゼメリング鉄道はハプスブルク帝国の大動脈だったんですね!」

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(#^.^#)「トリエステにはハプスブルク家ゆかりの城もあるんやで。それがこのミラマーレ城や♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「アドリア海に突き出すように建つ綺麗なお城ですね!」
(#^.^#)「ここは皇妃エリザベートも幾度となく訪れたそうや(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「そしてこれが現在のトリエステ駅ですね!鉄道が開通してから20年ほどして改装されたものだそうですよ!!」
(#^.^#)「当初はハプスブルク帝国の大動脈という役割を担っていたゼメリング鉄道やが…やがて新しい役割を果たすようになるんや。ゼメリング鉄道はそれまでウィーン市民が気軽に行けなかったアルプスの峠を身近なものにしたんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「ウィーンの人々の新しいリゾートになったのですね!」
(#^.^#)「ウィーンから1時間半ほど列車に揺られるとゼメリング駅に到着や。駅を見下ろす丘の上に立ち並ぶのはホテルや別荘やで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「シックで綺麗ですね!」
(#^.^#)「ほとんどが19世紀から20世紀初頭にかけて建設されたものや。その中でも最初に建てられたのがこの南鉄道ホテルやで。1882年の開業や♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「アルプスを見晴らす絶好のロケーションですね!」
(#^.^#)「このホテルはゼメリング鉄道を運営する会社が造ったんや。大食堂では毎晩のようにパーティーが催され豪華な食事が用意されたんやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「音楽やダンスも楽しめるようになっていたみたいですよ!」
(#^.^#)「フロイトマーラーなど多くの著名人も宿泊したそうや。このホテルをきっかけにゼメリングはリゾート地としてウィーン市民に愛されるようになったんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「冬のゼメリングは絶好のスキーリゾート地ですね!」
(#^.^#)「一本の鉄道がアルプスを身近なものにしてくれたんや。自然との調和がとれた橋やトンネル、それらを駆使した山岳鉄道のさきがけとしてゼメリング鉄道は世界遺産になったんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「150年以上の歴史を持つゼメリング鉄道は鉄道として初めて登録された世界遺産なんですよ!」

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大航海時代の栄華がここに!シントラの宮殿と城跡

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「さあ!今日も世界遺産の時間がやってきましたよ!!」
(#^.^#)「今日はシントラの文化的景観やで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「シントラ…神龍みたいでカッコいいですね!どこにあるんですか?」
(#^.^#)「ポルトガルやな。首都のリスボンから30kmのところにあるシントラは山脈の中にある町なんや。西には大西洋が広がっとるで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「陸はここで終わりここから海が始まると言われたポルトガルですね!」
(#^.^#)「せや。その西の果てがここロカ岬や。大西洋に臨みヨーロッパ大陸で最も西に位置しているんやで。このロカ岬から少し内陸に入ったところから山並みが始まっているんやが…それがシントラ山脈や(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「森が一面を覆ってますね!でもそんなに高くはないですね!!」
(#^.^#)「標高は500mほどやからな。海風が吹き夏は涼しくきらめく陽光で冬は暖かい…穏やかな気候に恵まれたこの地を訪れた詩人はまさに地上の楽園、エデンの園と賞賛したんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「山の頂にお城が建っていますよ!でも…カラフルで形も様々ですね!!」
(#^.^#)「それは木々の緑と城の赤や黄色が鮮やかなコントラストをなしている…というヤツでな(^^;」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「いやいや、おもちゃ箱をひっくり返したみたいですよ!」

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(#^.^#)「…(^^;19世紀に築かれたペーナ宮殿やで。天空に浮かぶ城を作りたいというポルトガルの王の思いを実現した城なんや。ポルトガルノイシュバンシュタイン城とも呼ばれているペーナ宮殿は19世紀のロマン主義を象徴する建築物なんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「王様の夢を形にしたカラフルな宮殿!といえば聞こえがいいですが、ドームに塔やテラス…好みを寄せ集めてごった煮にしてますね!!」

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(#^.^#)「…(^^;ま、まあ世界でも類のない宮殿であることは間違いないんや。壁の黄色や赤が映え華やかさを際立たせているやろ?それだけではなく細やかな装飾にもこだわりがあるんやで。中央入り口の上、張り出した窓を支えるのは海の神トリトンや♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「かつてポルトガルが海を制した大航海時代の名残ですね!」
(#^.^#)「完成したのは1885年や。実に50年もの歳月を費やしているんやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「王様は海洋王国だった昔に思いを馳せながらペーナ宮殿で暮らしていたんですね!」
(#^.^#)「ペーナ宮殿を語るときに外してはならないのが独特な建築やで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「確かにオリジナルに溢れてますね!」

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(#^.^#)「…(^^;い、一見すると城の周りに岩を並べているように見えるが…そうじゃないんやで。岩が城にめり込んでいるんや。巨岩は1階を覆い隠し2階に突き抜けるものもあるんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「元からの凸凹な岩場の上に整地をせず宮殿を建てたのですか?」

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(#^.^#)「せやで。岩だらけの峰というユニークな地形を建物の一部として取り込んだんや♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「巨岩は王様のロマンを駆り立てる装飾ですね!」

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(#^.^#)「室内にも岩が突き出しているんやで。ここまでくると現代アートやな…訪れたものを驚かす工夫は他にもあるんやで。それがこの部屋や(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「アーチ天井に精緻な彫刻が刻まれた綺麗な部屋ですね!」

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(#^.^#)「それだけ?」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「むむっ…よく見るとこれ、絵ですね!」

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(#^.^#)「だまし絵の手法やで。狭い空間を目の錯覚で広く感じさせているんや♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「こちらにはアラビア風の文様がありますよ!」

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(#^.^#)「趣向を凝らした部屋が回廊のように続いているんやで。さて…今さら言うまでもないことやが、天空の城の周りは緑あふれる森が取り巻いているんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「確かに今さらですね!」

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(#^.^#)「…(^^;じ、実はこの森はな…すべて人工の森なんや」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「岩だらけの峰に根気強く一本ずつ苗を植えたんですか?」

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(#^.^#)「せやせや。この森のために世界中から3000種もの植物を集めたんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「それが根付き後世に残る庭園になったのですね!」

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(#^.^#)「これは茎が太いから木のように見えるがオーストラリアが原産のシダや。こっちはアメリカ大陸に生育しているユリノキやで。アジアの森もあるんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「冬になると花を咲かせるツバキですね!心地よい風が吹き抜けて気持ちいいです!!」

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(#^.^#)「この地を訪れた詩人によりこの世の楽園と謳われたシントラやが…それは気候が良いからだけではないんやで。大きな理由がもう一つあるんや♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「水ですね!」

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(#^.^#)「せやで。シントラ山脈には湧き水があり清らかな水に恵まれているんや。山中の泉からは水路が引かれ町には水飲み場がいくつも作られたんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「今も現役で人々の喉を潤しているのですね!」

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(#^.^#)「この水は水道水より鉄分が少なくて飲みやすいんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「18世紀からずっと町の人に飲まれているんですね!すごいです!!」
(#^.^#)「ちなみにペーナ宮殿は標高529m、海を見渡す一番高い峰に城が建っているんや♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「見晴らしがいいですね!眼下に石の砦がありますよ!!」
(#^.^#)「あれは1000年以上前に築かれたものやで。もともとは北アフリカから侵攻してきたイスラム勢力のムーア人が築いた要塞だったんや♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「まるで万里の長城みたいですね!」
(#^.^#)「ゴツゴツした岩場から直に壁がそそり立つ様は下から見上げると圧巻やな。壁は最大で高さが9mもあるんやで。全長は約4kmといったところやな(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「ムーア人から奪還した後に廃墟にならなかったのですか?」
(#^.^#)「なったけど王が宮殿から見下ろすために当時の姿に積み直させたんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「それだけの為に再建させるなんて…捻くれてますね!」
(#^.^#)「…(^^;よ、要塞のさらに下、山の麓に広がるのが旧市街や。街が今のような形になったのは600年以上も前のことなんやで。気候の良いシントラは王家や貴族の避暑地として格好の場所だったんや(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「ここには数々の別荘や邸宅が立ち並んでいますね!」
(#^.^#)「時代が移り19世紀から20世紀の初めになると海外貿易で儲けた商人たちが郊外に館を建てていったんや。これはそのうちの一つ、レガレイラ宮殿やで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「何やら謎めいた雰囲気を持っていますね!」
(#^.^#)「別名は億万長者モンテイロの館やで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「モンテイロさんが造ったんですか?」
(#^.^#)「せやで。彼はありあまる富を注ぎ込み奇妙キテレツな庭園まで造ったんや♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「シントラ山脈の斜面を生かした広大な庭ですね!」
(#^.^#)「その一角に巨岩の入り口があるんや(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「隙間から人が入っていきますよ!」
(#^.^#)「その先には井戸のような深い穴があるんや。地下27mの闇へと螺旋階段で降りていけるんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「どうしてこのような穴を掘ったんですか?」
(#^.^#)「ここは固い岩盤をくりぬいて造った地下聖堂、イニシエーションの井戸やで」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「ファンタジーの世界から飛び出してきたみたいな井戸ですね!」
(#^.^#)「この井戸以外にもここは興味深いスポットが満載なんやが…今回は割愛させてもらうで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「詳しくは↓で…堪能してください!」

www.travel.co.jp

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(#^.^#)「それ以外にもこんなエキゾチックな館もあるんやで。モンセラーテの庭園と宮殿や。19世紀にイギリス人の織物商にして大富豪のサー・フランシス・クックが建てた宮殿やで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「芝生の丘の上に建つ玉ねぎ型のドームが美しいですね!シントラでは新たな風景が絶えず紡がれていく…すごいですね!」

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(#^.^#)「ここはむしろ庭園の美しさが有名な宮殿なんやが…今回はサラッと流させてもらうで♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「詳しくは↓で…満喫してください!」

www.myushop.net

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(#^.^#)「郊外から戻って再び旧市街や。この旧市街はシントラの王宮を中心に広がっているんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「白亜で簡素な外観ですね!」
(#^.^#)「ここは15世紀の初めに建てられたんや。ポルトガル王家が夏を過ごす離宮だったんやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「天高くニョキッと突き出た2本の塔が印象的です!すごく高いですね!!」
(#^.^#)「巨大な2本の円錐形の塔は町のシンボルにもなっているんや。高さは10階建てのビルにも匹敵する33mやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「この塔で何をしていたのですか?」

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(#^.^#)「内側を見ると分かるんやが…これは厨房の煙を逃がすための煙突なんやで♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「王家が主催する大宴会を開くには巨大な厨房が必要だったのですね!」

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(#^.^#)「鍋やかまども15世紀初頭のものや。そんな昔のものが今も残っているのは驚きやで。ちなみに異国の賓客を迎え晩餐会を催した大広間がここ、白鳥の間や♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「気高さのシンボル白鳥が天井に描かれていますね!」

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(#^.^#)「27羽すべてが異なるポーズで描かれているんやで。そして時代はいよいよ大航海時代や!」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「大西洋に面した地の利を生かしポルトガルはヨーロッパを飛び出したのですね!大航海時代といえばインドの胡椒ですよ、胡椒!!」

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(#^.^#)「もちろん胡椒の貿易も行われていたで。この時代は世界をまたにかけたポルトガルが栄光を極めた時代や。その証がシントラの王宮にあるんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「それがこの青と白のタイルですか?」

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(#^.^#)「せや。華麗な青と白のタイルはアズレージョと呼ばれるている伝統のタイルなんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「絵や紋様がつけられた美しいタイルですね!」

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(#^.^#)「描かれているのは王が狩りをする場面や。壁面をぐるりと青と白のタイルが埋め尽くしているが…この部屋こそポルトガルの絶頂期を最も表しているんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「この青、どこかで見たことがあるような気がしますね…」

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(#^.^#)「これは景徳鎮の青と白やで。大航海時代の扉を開きアフリカを回って東へ…たどりついた中国の地で見つけた磁器は王を魅了したんや♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「アズレージョの青と白は大航海と関わっていたのですね!」
(#^.^#)「それがアズレージョに取り入れられたのは自然の流れやな。この神秘的な青はコバルトが顔料なんや。当時は産地がペルシャなどに限られていてとても高価な品だったんやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「壁面をびっしりと彩る青と白はポルトガルが世界の海を制した証ですね!」
(#^.^#)「ちなみにこのコバルト、絵付けの時点では灰色なんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「ビミョーな色ですね…」

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(#^.^#)「高熱で1日焼くと深い青に変わるんや。かつては王や貴族にしか許されない色だったんやで。ところ変わってここは中国のマカオや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「いきなりな展開ですね!」

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(#^.^#)「…(^^;こ、ここはポルトガルがアジア貿易の拠点とした港町なんや。せやから船で様々な西洋文化が持ち込まれたんやで」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「通りを飾っているアレ…もしかしてアズレージョですか?」

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(#^.^#)「せやで。中国風にアレンジされているが、あの青と白は間違いなくアズレージョや。役所の階段にもあるで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「西洋と東洋が混ざり合っていったのですね!」
(#^.^#)「16世紀、海の道によって世界は大きく変わるんや。その中心の一つがシントラの王宮やで。紋章の間のドームの中央、金色に輝くのが時のポルトガル王・マヌエル一世の紋章や(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「他にもいろいろ紋章がありますよ!」
(#^.^#)「主要なポルトガル貴族の紋章や。自身の紋章と合わせて計72個の紋章があるんやで。ここ、紋章の間で会議が開かれインド航路を切り開く航海は始まった…と云われているんや♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「やがて海に乗り出す男たちが莫大な富をもたらすことになる…最初の一歩ですね!胸熱でっす!!」
(#^.^#)「1000年にわたって不思議な風景を生んできた町シントラは自然と一体になった景観が認められ世界遺産になったんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「大西洋からの風は人を異国へと誘いますね!」

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