神秘的な3色の湖!世界最大の砂の島、フレーザー島

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「さあ!今日も世界遺産の時間がやってきましたよ!!」
(#^.^#)「今日はオーストラリアのフレーザー島や♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「フレーザー島…カッコいい名前ですね!どこにあるんですか?」
(#^.^#)「オーストラリアの東海岸やな。南北123km、幅は25kmの細長い島や。本土からはフェリーで島へ渡れるで。海峡は狭い所でたったの3kmしかないから、あっという間に到着や。このフレーザー島はな、世界最大の砂の島なんやで!」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「すごいですね!」
(#^.^#)「砂浜を車で走ることだってできるんやで。ここは75マイルビーチ。ホワイトサンドのロングビーチが100km以上も続いとるんや♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「4WDで駆け抜ける砂浜!どこまでも続く砂の上を走る抜ける感覚は開放感抜群ですね!!」

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(#^.^#)「内陸にはこんな感じで砂丘が広がっとる所もあるんや。何と言ってもこの島はほとんど砂で出来とるからな…この砂は地下100mにまで達しとるで」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「100mもですか!」
(#^.^#)「砂の島は伊達じゃないんやで♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「でも、砂の島とは思えないほどに瑞々しいですね!緑がいっぱいです!!」
(#^.^#)「せやな。しかも森ばっかりが広がっとるわけでもないからの…ここには水と緑が織りなす不思議なモザイク模様があるんやで♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「とっても不思議な風景ですね!」

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(#^.^#)「これは砂地の上にできたフェンと呼ばれる地下水の豊富な湿地帯や。こんなモザイク状のフェンが見られるのは亜熱帯地域ではここだけなんやで」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「緑におおわれた砂地と小さな池が描く模様はまさにヒョウ柄ですね!カッコいいです!!」
(#^.^#)「それだけじゃあないで。この島には緑豊かな森や40以上もの美しい湖があるんや♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「砂の島とは思えませんね!」
(#^.^#)「なかにはビックリするような色合いの湖もあるで。例えばこれや」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「これは…赤いですね!紅茶みたいで美味しそうです!!」
(#^.^#)「…(^^;周囲の森から湖へと血のような赤い水が流れ込んでいく様は不気味やないか?」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「それは(#^.^#)さんがマイナス思考だからですよ!」
(#^.^#)「そ、そうなんかな…。まあ、それは置いといてやな…この赤い水の正体は枯れ葉などに含まれるタンニンや。それが雨水を赤く染めてこんな赤い湖を生んだんやで」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「湖底の白い砂が赤い水の色をより鮮やかに際立たせてますね!」

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(#^.^#)「赤い湖だけじゃあないで。こっちの湖は深い緑色や♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「緑茶みたいで美味しそうですね!私、緑茶が一番好きな食べ物なんですよ!!」
(#^.^#)「緑茶は食べ物やなくて飲み物やぞ?」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「カレーは食べ物だけど飲み物ですよね!つまり緑茶は飲み物だけど食べ物なんですよ!!」
(#^.^#)「せ、せやな…(^^;まあ、それは置いといてだな…ここは元々川やったんやが、風に運ばれた砂が川をせき止め湖になったんや。その後に藻が大発生して緑の湖になったんやで」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「キレイで美味しそうだなんて、サイコーですね!」
(#^.^#)「赤や緑の湖もええけど一番綺麗な湖はこれやで!」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「すごく綺麗ですね!こんなに澄みきった青い湖は初めてです!!」
(#^.^#)「フレーザー島で最大の湖、マッケンジー湖やで。ここの砂は島で最も白いんや。透明度は世界有数やで♪湖底の白い砂が太陽の光を反射することで美しい青色を生み出しているんや」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「赤や緑、そして青…フレーザー島の自然が造った3色の湖は本当に綺麗ですね!でも、なんでこの島にはこんなに水と緑が溢れているんですか?」
(#^.^#)「ええところに気づいたな!流石やで♪確かにフレーザー島はほとんど砂で出来とる…普通に考えたらいくら雨が降っても地面に染み込んでしまうはずやでな」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「にもかからず、島には森が広がり40を越す湖が点在していますね…さあ!それは何故ですか!!」

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(#^.^#)「それはな、このコーヒーロックのお陰なんや」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「紅茶、緑茶ときて今度はコーヒーですか…今日はよりどりみどりですね!」
(#^.^#)「…(^^;黒い岩のように見えるコーヒーロックやが…これは岩ではないんやで。色がコーヒーに似とるからそう呼ばれとるだけや」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「なるほど…でも、美味しそうな色をしてますね!」

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(#^.^#)「ちょっと削るとな…ほれ、すぐ砕けるやろ?コーヒーロックも本を正せばただの砂なんや。枯れた植物が砂とともに固まったものでな、岩のような層を造っとるんやで。この層には隙間がないから水を通さんのや」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「つまり水捌けの悪いコーヒーロックの層がフレーザー島の地下にあり、そのお陰で水が溜まり湖や沼ができるんですね!」

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(#^.^#)「せやせや♪島に降った雨は地表の砂に染み込んで地下へ流れ、それをコーヒーロックの層が皿のように受け止め溜め込んでいるんや。海岸に見えていたのはその地層の端が波に洗われ露出した部分なんやで」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「すごいですね!どれくらいの水を溜め込んでいるのですか?」

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(#^.^#)「推定で200億リットルといわれとるで…この島は巨大な水瓶なんや。その証拠に内陸の地面を掘るとな、どんどん水が脇出してくるんやで♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「だから砂の島に色々な湖や豊かな森が生まれたんですね!」

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(#^.^#)「それだけじゃあないで。砂にはもう一つ大事な役割があるんや。それがこれや」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「森が砂に埋もれていますね!今にも呑み込まれてしまいそうですが…これが大事な役割なんですか?」
(#^.^#)「砂に埋もれた森はやがて枯れ、砂と混ざり腐葉土を作るんや。茶色く見える所があるやろ?あれは腐葉土やで」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「栄養たっぷりですね!」
(#^.^#)「せやな。再びそこに木が芽吹き森が育ち始めるんや。なかにはこんな巨木もあるで。直径は5m、高さは70mにも達しとる」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「すごく高いですね!先端が見えませんよ!!」
(#^.^#)「フレーザー島ではな、こうした砂と森の営みが50万年以上も続いとるんや」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「砂に埋もれた森は死に長い歳月をかけて土に還り再び森になる…感動しました!」

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(#^.^#)「他にもこんな色鮮やかな崖があるで」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「これも岩ではなく砂なんですね?」
(#^.^#)「せや。堆積した砂の層を雨や風が浸食し、砂に含まれる鉄分が酸化して赤やオレンジに変色したんやで♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「ところで…どうしてフレーザー島はこんなに砂だらけなんですか?」

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(#^.^#)「海流や…フレーザー島を産んだのは海流なんやで♪潜ってみると分かるが…この近辺の潮の流れはかなり速いんや。石を掴んでないと流されるで」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「そんなにですか!」

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(#^.^#)「10kgの重りも海流でグイグイ引っ張られるで」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「泳ぐのがダメなら走りましょう!」
(#^.^#)「(なんでそうなるんや…(^^;)この強い海流に流されて打ち上げられたのがこれや…沖を航行中にサイクロンの直撃を受け難破し、ここに漂着したんやで」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「ボロボロですね…」
(#^.^#)「マヒノ号や。まるで映画の世界から飛び出して来たような光景がなんとも言えない雰囲気を漂わせとるでな♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「探検したくなりますね!中に海賊のお宝があるかもしれませんよ!!」
(#^.^#)「(さすがにそれはないんやが…(^^;)でも、海流はあくまでも砂を運んでくるだけ…それだけじゃあダメなんや。この島はほとんど砂で出来とるが、そうじゃない場所が四ヶ所あるで」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「それがこの島の秘密なんですね!」

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(#^.^#)「せやせや。これはその内の一つ、インディアン・ヘッドや。太古の火山活動で生まれた火山岩やで♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「まわりと比べると高いですね!」
(#^.^#)「高さは60mほどやな。海底をすごい勢いで流された砂はこの岩にぶつかり溜まっていったんや。つまり元々ここに島なんてなかったんやで。ポツンとあった岩に海流で運ばれてきた砂が偶然せき止められ、出来たのがフレーザー島なんや」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「この岩だけでこんなに砂を溜められるんですか?」
(#^.^#)「うんにゃ、これ以外にもそっちのワディ・ポイントでも同じことが起きとるで。空から見ると波が岩にぶつかる様子がよく分かるでな」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「この波に砂が大量に混ざっているのですね!」
(#^.^#)「せや。運ばれた砂は岩の裏側に回り込んで積もり、今も新たな砂地を形作っていっとるんや。砂が溜まり島が今の大きさになるまで約200万年かかったと言われとるで」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「でも最大の謎が解けてませんよ!この大量の砂はどこから流れてきたんですか?」
(#^.^#)「ええ質問や。流石やで♪この砂の出所はここ、グレーター・ブルー・マウンテンズや」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「すごい断崖絶壁ですね!」

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(#^.^#)「このグレーター・ブルー・マウンテンズも世界遺産なんやが、今回の主役はフレーザー島やから割愛するで。それでな、この断崖は砂岩で出来とるんや。砂岩は脆いから雨が降ると亀裂が入り、やがて崩れて砂になるんやで」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「その砂が川から海へ運ばれたんですね!」

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(#^.^#)「せやせや♪そっから海流にのってフレーザー島まで流れ着いたんや。砂は島の北の端にたまり続け、フレーザー島は今この瞬間も大きくなっとるんやで」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「内陸にある砂岩の山と南からの強い海流…そんな偶然が重なってフレーザー島は生まれたんですね!」
(#^.^#)「世界のどこを探してもほとんど砂だけで出来たこんなに大きな島はないで♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「すごいですね!」

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(#^.^#)「ちなみにこのフレーザー島は生き物の楽園でもあるんやで。7月になると海流にのって南極海からザトウクジラがやって来るんや。運が良ければジャンプやブリーチなどのアクションを見れるかもしれんで♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「迫力満点ですね!」
(#^.^#)「クジラのアクションパターンは歳によって違ってくるんや。こういったアクションは主に若いクジラに多く見られるんやで」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「元気なんですね!なんだか走りたくなってきました!!」
(#^.^#)「…(^^;大人のクジラの場合は好奇心が強いからクジラの方からボートの近くに寄ってきてくれるで。体長はだいたい11~16mくらいやが、大きなものは20mにもなるんや」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「でっかいですね!長くて大きな胸ビレがカッコいいです!!」

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(#^.^#)「海だけじゃないで。ここは島の西海岸や」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「湿地を縫うように川が流れてますね!」
(#^.^#)「河口には干潟があるで。満ち潮になると海水が入り込みちょっとした湖のようになるんや」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「淡水と海水が入り交じる汽水域ですね!」

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(#^.^#)「せや。生い茂るマングローブが多くの生き物を養っとるんや。そのすぐそばに…ほれ、潮が引いた砂浜におるで♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「何か小さな生き物がうごめいてますね…か、痒いです!」

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(#^.^#)「コメツキガニや。(⁎˃ᴗ˂⁎)と一緒で元気やな♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「ち・が・い・ま・す!」
(#^.^#)「…(^^;このコメツキガニはハサミで砂をつまんで食べ、プランクトンなどの栄養分だけを取り込んどるんや。もちろんいらない砂は吐き出すで。足元の丸い塊が吐き出した砂や」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「丸っこくて可愛いですね!」

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(#^.^#)「ハサミは砂をすくうのに適した構造になっとるから、はさまれてもあまり痛くはないで」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「ホントですか!じゃあ一緒に遊んでも大丈夫ですね!!」
(#^.^#)「せ、せやな(カニから見たら(⁎˃ᴗ˂⁎)は巨人やぞ…(^^;)体表の模様は砂浜に紛れる保護色になっとるから、遠目には砂の塊が動いとるように見えるんやで」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「ちょ…逃げられるんですけど!でも、走力なら負けませんよ!!」
(#^.^#)「甲羅の長さは1㎝ほどや。ここではこんな小さな命も砂とともに生きとるんやで…って全然、聞いてねーな(-""-;)」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「もちろん、ちゃんと聞いてますよ!」
(#^.^#)「うぉっ!そ、そうか…。ならええわ…砂が生んだ類い稀な景観によりフレーザー島は世界遺産になったんやで。小さな砂粒が創りあげた壮大な世界には驚かされるでな」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「ですね!!」

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www.australia.com

ja.wikipedia.org

スマホ版ではサイドバーのリンクが表示されないので各記事へのリンクページ(五十音順)を作りました(#^^#)

takanasuougi.hatenablog.jp