九州がすっぽり入る広さ!カナダの極北にあるウッドバッファロー国立公園

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「今日もやってきました!世界遺産の時間ですよ~!!」
(#^.^#)「今日はカナダのウッドバッファロー国立公園や。この公園はカナダの北西部にある北米大陸最大の国立公園なんやで。面積は44,807㎢もあるんや(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「九州が44,512㎢だから…すっぽり入っちゃいますよ。すごく広いですね!」
(#^.^#)「その名はウッドバイソンのかつての呼び名や。陸の生き物としては北米大陸最大で大きいものは1トンを越えるんやで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「小錦さんもビックリですね~!」
(#^.^#)「200年ほど前までは北米大陸全域に6000万頭もいたんや。せやけど乱獲で激減してな…彼らを絶滅から救うために作られたのがこの国立公園なんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ここはウッドバイソンの最後の砦なのですね!」

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(#^.^#)「そんなウッドバッファロー国立公園は北極圏にほど近いカナダの原野なんや。冬になるとそこは色のないモノトーンの世界になるんやで。でも、数ヶ月前まではこんなにカラフルだったんや♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「夏と冬で表情が全然違いますね。夏はエメラルドグリーンに輝く湖が冬になると真っ白ですよ!」

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(#^.^#)「今回はウッドバッファローの夏と冬を追っかけるで~(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「はいっ!」

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(#^.^#)「ここは大自然の宝庫や。森林や大平原、湿原などいくつもの顔を持っているんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「赤と白、それから緑。すごくカラフルですね!」

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(#^.^#)「ウッドバッファローの夏の大湿原を空から見ると驚くほどカラフルな世界が広がっているんや。そのカラフルな世界を縫うように澄んだ川が流れているんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「まるで大地に絵の具を流し込んだようですね…どうしてこんな色になったのですか?」

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(#^.^#)「白く見えた場所はな、塩の結晶なんやで。地下水が塩分の層を通って地表に湧き出したんや♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「やがて水が蒸発し塩の結晶だけが残ったってことですね!じゃあ赤の正体は何ですか?」

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(#^.^#)「赤く見えるのはレッド・サンファーという植物が密集しているからやで」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「こんな塩だらけの土地でどうやって生きているんですか?」
(#^.^#)「レッド・サンファーは塩分を体から排出できるんや。せやからこんな場所でも生きていけるんやで(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ここに生えているのはまだ小さいですね。でも、もう少し経つともっと育ってもっと密集して…一面真っ赤になるみたいですよ!」
(#^.^#)「夏が終わる頃から育ち始め秋になると大地を真っ赤に染め上げるんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「白い塩の結晶と塩水のある土地でも育つ赤い植物…キレイですね!」

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(#^.^#)「ただ綺麗なだけではないんや。それはこの地の太古の姿を教えてくれているんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「これはかつてここは海だったパターンですね!」
(#^.^#)「…(^^;や、約3億9000万年前はな、ここは海だったんや。今はカナダの内陸部なんやが、そこには遥かな海の記憶が残っているんやで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「それがこの森の中にぽっかり空いた巨大な穴ですか?」
(#^.^#)「せや。この穴も海と関係があるんや。シンクホールと言う穴なんやで(^^♪」

ja.wikipedia.org

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「このシンクホールは凄くおっきいですね…直径は約100mもあるみたいですよ!」
(#^.^#)「この公園で最大のシンクホールや。ここはサンゴや貝の死骸が堆積した石灰岩の大地なんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「海の底だった所が隆起して陸になった後、雨水に侵食され陥没して巨大な穴が開いたのですね!」

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(#^.^#)「穴だけではないで…この湖もや。長さは4.8km、五つのシンクホールが合わさってできた湖なんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「夏の美しさは格別ですね。白い石灰岩に縁取られたエメラルドの水辺…まるで南国のビーチにでもいるような気分です!」

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(#^.^#)「せやけど冬になるとこの通りや。エメラルド色の湖は全面凍結するんや。一年のうち、半分は凍りつき雪に覆われ真っ白になるんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「長く厳しい冬ですね…真冬には氷点下40℃にもなるそうですよ!」
(#^.^#)「カナダの原野は夏と冬で激変やで~。ウッドバッファローの冬は早い…10月頃に雪が降り始め12月には一面銀世界になるんや(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「すべてが凍ったように見える原野ですね…でも、かろうじて川だけが流れてますよ!」
(#^.^#)「空から見ると雪原に風が描く自然のアートが見えるで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「こうして見ると綺麗ですねぇ…」
(#^.^#)「空からだとまだまだ変わった光景が見えるで(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「凍りついた小川の周りに広がる雪原がボコボコしてますね!雪の下には何があるんですか?」
(#^.^#)「雪のない季節を見ると分かるで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「岩、ですね…。平らな大地に岩がゴロゴロ…どういうことですか?」

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(#^.^#)「これはな、氷河が運んできた岩なんや。約1万年前までこの一帯は氷河に覆われていたんやで。氷の厚さはざっと1500mや。それが大地を削りながら流れここに大平原が生まれたんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「氷河が大地から岩を削り取り一緒に流れていき、氷河が溶けた後に岩だけが取り残されたのですね!」

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(#^.^#)「このような岩を迷子石と言うんや♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「氷河の残した置き土産ですね!」

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(#^.^#)「そんな迷子石も塩分の侵食作用や風化でだんだん砕かれて小さくなっていくんや」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「時の流れを感じる平原ですね!今は深い雪の中ですけど…」

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(#^.^#)「冬のウッドバッファローは雪で道がほとんど閉ざされるから人はスキーで入っていくしかないんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「今、歩いている所は夏になるとカラフルになるあの大湿原なんですよ!」
(#^.^#)「ここの冬は5月まで…およそ半年間も続くんや。その間は広大な針葉樹の森も色を失いしんと凍りついているんやで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「これは何かが始まる前触れですね…さあ、何が始まるんですか?」
(#^.^#)「静まり返ったこの森で命のドラマが始まるんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「つまり弱肉強食ですね!」

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(#^.^#)「…(^^;こ、木立を縫うように移動し開けた場所に出てきたのはバイソンの群れや。するとどこからともなく25頭のオオカミの群れが現れて…」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「匂いを追ってきたんでしょうね!」
(#^.^#)「…(^^;は、はるか昔からオオカミとバイソンは捕食関係にあるんや。バイソン一頭でオオカミの群れは数日間、食料にありつけるからな♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「オオカミが木々を抜けバイソンを追ってますよ!」

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(#^.^#)「木立を挟んですぐ手前にバイソンがおるな…」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「バイソンの群れがオオカミ軍団に包囲されちゃいましたね!」
(#^.^#)「オオカミの作戦はバイソンの群れをバラバラにして一頭を捕まえることや」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「バイソンも最大の武器である角で反撃しちゃいますよ!」
(#^.^#)「我慢比べやな…おっと、バイソンが群れを崩し猛然と逃げ出し始めたで(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「統率が乱れちゃいましたね…群れの後方にいたバイソンが捕まってしまいましたよ!」
(#^.^#)「他のバイソンはひたすら逃げるで~♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「あっ、パニックになりぶつかっちゃいましたよ!」

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(#^.^#)「そしてついに…やな。かつてはこんな光景が北米大陸のいたるところで見られたんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ここではバイソンの数が増えて自然の生態系が戻りつつありますね!」

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(#^.^#)「季節は再びめぐり夏やで。水辺から顔を出しているのはビーバーや♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ビーバーは小さな動物ですが凄いダムを造るんですよね!」
(#^.^#)「ウッドバッファローには二つの川が生みだした広大な湿地帯があるんや。そこはまさに生き物たちの楽園なんやで(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「湿地帯には川が運んだ泥などが堆積しているんですよね!」
(#^.^#)「ビーバーはそういう所を好んで暮らしているんや。そしてここには世界最大のビーバーダムがあるんやで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「水の中にあるこんもりとした場所がビーバーの巣ですね。枝と泥でできてますよ!」
(#^.^#)「手前にあるのがビーバーが作ったダムで向こうに見えるのがビーバーの巣やで。巣の入り口が水面に出ないようにダムを作って水をせき止めるんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「そうすれば敵は入ってこられないですね!」

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(#^.^#)「ウッドバッファロー公園で見つかった世界最大のビーバーダムは全長が850mもあるんや。手前の池の水をせき止めむこうに流れ出さないようにしているんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ここまで大きいと巣を探すのも一苦労ですね!」

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(#^.^#)「ビーバーの暮らしに欠かせないのがポプラや。彼らは草食だから葉や枝が主食なんやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ビーバーがポプラの枝を運んでいますね!」
(#^.^#)「夏の間に集めた枝は冬に備えた食料として巣に溜め込むんや。もちろんこうして集めた枝でダムや巣も作るんやで♬」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「ビーバーが暮らす水辺も冬になると雪に覆われますからね!」
(#^.^#)「これだけこんもりと盛り上がっていると外が雪でも中は暖かいんやで。そして夏の湿原でしか見られない奇妙な風景があるんや(^^♪」

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꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「沼が沢山ありますね!どうしてこんなに?」
(#^.^#)「かつてこの地を覆っていた氷河が大地を削ってできた窪みやで。そこに水が溜まり無数の沼ができたんや。そしてこの湿原がなければ生きていけない美しい命があるんやで♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「いましたよ。あれですね…」

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(#^.^#)「白い鳥が2羽と茶色い鳥が1羽やな。アメリカシロヅルやで(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「毛が茶色いのは子供で成長すると真っ白になるんですよね!」

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(#^.^#)「かつては北米各地の湿地帯にいたんやが、乱獲や開発による湿地の減少でほぼ絶滅しかけたんや♬」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「この湿原は地球上でわずかに残されたアメリカシロヅルの繁殖地なんですね!」
(#^.^#)「アメリカシロヅルやウッドバイソン、それから世界でここだけの命のドラマ。希少な命を育むことが評価されカナダのウッドバッファロー国立公園は世界遺産になったんや(^^♪」
꒰⁎˃ᴗ˂⁎꒱「みんな遅い春の訪れを静かに待ってますよ!」

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