微笑みの国のルーツがここに!始まりの王国、スコータイ

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「今日もやってきました!世界遺産の時間ですよ~!!」
(#^.^#)「今日はタイ最初の王国と言われるスコータイや。この王国は13世紀中頃に誕生し三つの都市を造りあげたんやで。首都バンコクから北へおよそ400kmの平原に王宮のあったスコータイを中心として南北に3つの古代都市が並んでいるんや(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「今から700年前にタイで栄えた3つの古代都市の謎に迫るんですね!ワクワクしてきました!!」
(#^.^#)「1つ目の古代都市が王国の中心となったスコータイや。13世紀の中頃に生まれた王国の都やで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「うねうねとした川の周りに見渡す限り水田が広がっていますね!」

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(#^.^#)「タイ北部を流れるヨム川やで。そのヨム川を西へ10kmほど行くと四角い緑のエリアが忽然と現れるんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「これが王都スコータイですね!」
(#^.^#)「一辺がおよそ2kmの巨大都市やで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「三重の城壁とその間のお堀で囲まれていますね!」
(#^.^#)「都の中央には王宮と寺院があるんや。ここは王家のための寺院ワット・マハータートやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「何本もの柱が立っていますね!ちょっと奇妙な光景にも見えます…」
(#^.^#)「ワット・マハータートはかつて木で作られた壁や屋根に覆われた荘厳な寺院だったんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「隣には人工の池がありますよ!今も豊富な水を湛えていますね!!」
(#^.^#)「短い辺は200m、長い辺は400mの巨大な池なんやが…この水は川から引いたものではないんやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「どこから引いたんですか?」
(#^.^#)「水源は都の西に位置する山にあるんやで。これは王国が建設したダムと言われているんや。山裾を流れる川を堰き止めて造ったんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「そして水路を造り都へ水を流したのですね!」
(#^.^#)「田んぼを横切るように続く緑の線が用水路やで。長さは2kmぐらいやな」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「水はまず城壁の間のお堀に流れていくみたいですね!」
(#^.^#)「城壁の高さは3mあまりやな。この城壁は敵の攻撃を防ぐ役割もあったんやが、むしろその間に水路を造って生活用水を引く目的の方が大きかったんやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「お堀には今も水がありますよ!これで都に水が供給できるようになったのですね!!」
(#^.^#)「城壁には川の洪水を防ぐ役割もあったんやで。その証がスコータイの立地や」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「立地…ですか?」

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(#^.^#)「通常、都は川の近くに造られることが多いものや…せやけどスコータイはヨム川から10kmも離れた所に造られたんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「ヨム川はよく洪水を起こす厄介な川だったのですね!」

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(#^.^#)「せや。洪水の水が届かず山から水を引ける場所にスコータイは造られたんや。ちなみに都の生活用水として使われた後、水は周辺の水田へ流されたんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「山から引かれた水は稲作のためでもあったのですね!」

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(#^.^#)「昔からタイの人々にとって米は大切な主食だったからの。こうして都の周辺で米が安定的に作られるようになったんや。そして国力をつけたスコータイ王国は領土を広げていったんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「水を操ることでスコータイ王国は繁栄していったのですね!」

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(#^.^#)「その最盛期は13世紀の終わり頃や。この頃の王国の領土は東はメコン川、西は現在のミャンマー南部にまで及んだと言われているんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「スコータイは現在のタイの大半を支配した王国になったのですね!」

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(#^.^#)「『スコータイ』とは幸福の夜明けという意味があるんやで。せやから都の仏像は太陽が昇る東向きに置かれているんや。もちろんこの巨大な黄金の涅槃像も東を向いているんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「幸福の夜明け、ですか…素敵な言葉ですね!」
(#^.^#)「仏教を始め微笑みの国と言われるタイのルーツはスコータイ王国にあると言われているんや。それは王国時代に造られた大仏を見ればよく分かるで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「巨大な箱の中に安置されていますね…おっきい大仏様ですね!」
(#^.^#)「大仏の高さは15mや。レンガで作られた壁に覆われていて、かつては屋根があり大仏を大切に収めた建物だったんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「大仏様の手が金色に輝いていますね!今もお参りをする人が絶えないみたいですよ!!」
(#^.^#)「タイの習慣で参拝者たちは大仏の手に金箔を貼り付けるんや。金箔を貼ると徳を積んだことになるんやで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「キラッキラですね!大仏様の優しい眼差しを見ると何とも言えない気持ちになりますね…」
(#^.^#)「確かに下から見ると優しい眼差しになっているんやが、正面からその顔を見ると瞼は腫れぼったくなっていて大分印象が違うんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「た、確かに…全然違いますね!」
(#^.^#)「下から大仏を見上げると微笑んだ大仏と目が合うように計算されているんやで」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「大仏様をこうやって見上げると何かとても偉大なものに対面しているような気がしますね!」
(#^.^#)「狭い入り口を入ったら大きな大仏に見下ろされるからな…ビックリやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「古代からの信仰を感じますね!」

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(#^.^#)「今もタイで信仰される上座部仏教を初めて本格的に取り入れたのがスコータイ王国だったんや。タイには首都のバンコクを始め多くの仏教寺院があるんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「タイでは国民の9割以上が仏教徒なんですよ!まさに仏教国ですね!!」

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(#^.^#)「紀元前5世紀にインドで生まれた仏教はお釈迦様の入滅後の紀元前3世紀頃に大乗仏教上座部仏教という二つの流れに分かれたんや。大乗仏教中央アジアからシルクロードを経て中国や日本に伝わり、上座部仏教スリランカを経てタイを始めとする東南アジア諸国に伝わったんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「上座部仏教がスコータイ王国で国の宗教になったのですね!」

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(#^.^#)「せや。そして上座部仏教をタイに広めたと言われているのがスコータイ王国3代目の王ラームカムヘーンやで。これはラームカムヘーン王の像やで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「像の前に碑文がありますよ!」

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(#^.^#)「ラームカムヘーン大王碑文で知られるスコータイ第一刻文やで。それはラームカムヘーン王によって作られたタイ文字で書かれているんや。そこにはスコータイが豊穣な土地を有する牧歌的な国家として記されているんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「まさにタイそのものですね!」

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(#^.^#)「今に続くタイ文字を初めて作ったのもこのラームカムヘーン王なんや。それだけではないでぇ…王が造ったとされるスコータイ王国第2の都市があるんや♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「いよいよ2つ目の古代都市ですね!」

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(#^.^#)「それがスコータイから北へ50kmのところにあるシーサッチャナーライやで。北からの敵の攻撃を防御するために造られたんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「ラームカムヘーン王の命により建てられたと伝わる仏塔がありますよ!」

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(#^.^#)「正方形の台座には39頭ものゾウが並んでいるんや。なかには高さ3.5mのゾウの像もあるんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「実物大のゾウが迎えてくれるんですね!」

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(#^.^#)「…(^^;ゾウは今を生きるタイの人々にとっても大切な存在なんやが、スコータイの時代においても神聖な動物だったんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「戦争の時の乗り物としても使われたんですよね!」
(#^.^#)「せやせや、詳しいな♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「映画で見ました!」

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(#^.^#)「…(^^;ちなみに仏塔の近くには寺院があるんや。その中央に高い塔がそびえているやろ?アレな、実はヒンドゥー教の塔なんやで。元々はヒンドゥー教を信仰していたアンコール王朝が造ったものなんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「塔の前に置かれているのはスコータイ時代の仏像ですね!」

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(#^.^#)「スコータイの人々は異なる宗教の建物も壊すことなく寺院として利用していたんや。ラームカムヘーン王はもちろんスコータイにも仏像をいくつも造ったんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「この立ち姿の大仏様もおっきいですね!」

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(#^.^#)「高さは12mやで。もちろんこの仏の顔も微笑んでいるんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「こちらの仏塔も高いですね!」

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(#^.^#)「高さは16mやな。仏塔の先にある装飾はハスの蕾でこれはスコータイ独自の様式なんやで。さらに王は都の外にも仏像を造ったんや♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「スコータイを見下ろす西の山地にある大仏様ですね!」

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(#^.^#)「せや。標高200mの丘の上に高さ12mあまりの仏像を造ったんや。ラームカムヘーン王は新月と満月の夜にゾウに乗りこの坂を登り参拝したんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「たくさんの大仏様を造ることで国民の支持を得ようとしたのですね!」

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(#^.^#)「スコータイ時代がルーツといわれるものは仏像や寺院だけじゃないで。スコータイが発祥と言われる祭りが今も続いているんや♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「川への感謝の気持ちを捧げ灯篭を流す伝統のお祭りみたいですね…」

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(#^.^#)「秋の満月の夜に行われている祭りでローイクラトンと呼ばれているんや。今ではタイ各地に広まっているんやで(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「伝統を今も大切に受け継いでいるのですね!」

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(#^.^#)「そんなスコータイに南から強大な敵が迫っていたんや」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「王国に危機が訪れようとしていたのですね!」

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(#^.^#)「そこで登場するのが南にあるスコータイ王国第3の都市カムペーンペットや。14世紀、スコータイから南へ80kmのところに造られた都市やで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「スコータイ王国に迫っていた強大な敵って何ですか?」

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(#^.^#)「アユタヤ王国やで。カムペーンペットはその当時、南に起こったアユタヤ王国の攻撃を防ぐために建設されたんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「アユタヤって木の根っこが絡まった仏様の顔で有名なところですね!」

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(#^.^#)「せやな。そのアユタヤからの脅威にさらされていたんや。とはいえこの頃すでにスコータイ王国は国の力が弱まっていてな…。それはカムペーンペットに造られた仏像を見れば分かるで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「それがこの仏塔の裏にある3体の仏様ですね!でも、よく分かりません…」

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(#^.^#)「仏像の顔が角ばって男性的やろ?これはアユタヤ王国で見られる様式でその影響を色濃く受けているんや(^^♪」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「言われてみるとそうですね!あの木の根っこが絡まった仏様を始めアユタヤの仏様は角ばった男性的な顔をしています!!」
(#^.^#)「アユタヤは14世紀、スコータイの南に生まれた王国や。同じ仏教国なんやが造られた仏像にはそれぞれ特徴があるんやで♬」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「アユタヤの仏様は男性的な顔立ちですが、スコータイの仏様は優美で女性的ですね!」
(#^.^#)「そんなスコータイの仏像のなかで最高傑作といわれているのがこの遊行仏(ゆぎょうぶつ)や。歩きながら教えを説いている仏の姿やで(^^♪」

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(⁎˃ᴗ˂⁎)「仏様が微笑んでいますね!これまで見てきた他の仏様もほっそりとした卵型の顔でみんな微笑んでいますよ!!」
(#^.^#)「建国から200年余りでスコータイはアユタヤに併合され歴史の表舞台から姿を消すことになるんや。しかし、かつてこの地で栄えた王国の重要性が認められ3つの古代都市は世界遺産になったんやで♬」
(⁎˃ᴗ˂⁎)「スコータイは微笑みの国の始まりだったのですね!」

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